米下院議長のイスラエル支援案、上院民主・共和両党が反対表明
Erik Wasson、Steven T. Dennis-
下院共和党の戦略でウクライナとイスラエルへの資金停滞の恐れ
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IRS予算削減で財政赤字拡大すると上院民主党
ジョンソン米下院議長(共和)の新たなイスラエル支援案に対し、上院民主・共和両党が10月31日、反対を表明した。下院共和党の結束を目指す新議長は難しい立場に追い込まれた。
上院議員とバイデン政権当局者は、ウクライナを当面対象から外し、イスラエル支援を推し進めようとする下院共和党の戦略は両国が緊急に必要としている資金の提供を停滞させる恐れがあると警告した。
共和党強硬派がウクライナへの追加支援に反対していることから、ジョンソン議長はホワイトハウスが求めるウクライナ支援610億ドル(約9兆2500億円)と人道支援90億ドルを今のところ外さざるを得ない。しかしオースティン国防長官はこの日、上院議員に対し、ウクライナへの追加支援を供与しなければロシアの勝利に道を開く可能性があると訴えた。

下院は今月2日にジョンソン議長の140億ドル規模のイスラエル支援案を採決する予定。同案の財源には内国歳入庁(IRS)の予算削減分を充てる計画。
ジョンソン議長は、米国民は「イスラエルを支持し、罪のない人々を守ることが国益であり、IRS職員よりも緊急に必要だ」と考えていると述べた。
しかし民主党は、この戦略は結局、歳入を失うことで政府に負担となると指摘する。
シューマー民主党上院院内総務は、「下院共和党案は全く不十分であり、右派の主張が至るところに盛り込まれている」とし、「史上最悪のテロ攻撃に見舞われたイスラエルへの援助を税金をごまかす富裕層」に利する案に付随させるものだと述べた。
マコネル共和党上院院内総務と支持者らは下院を通過しやすくするため、より幅広い上院の支援パッケージに、共和党が支持する国境警備予算を加えることを提案している。同氏は記者団に、包括的支援案に共和党が加わることを民主党が望むなら、国境警備強化を受け入れなければならないと語った。
原題:Speaker Johnson’s Israel Aid Bill Hits Strong Senate Opposition(抜粋)