コンテンツにスキップする

中国政府、TikTokでプロパガンダ画策か-欧米がターゲット

  • 中国政府の広報組織、身元隠しアカウント開設求める
  • ティックトックは「センシティブ」な要請を政府側に押し返した

中国政府の広報担当組織が欧米を狙ったプロパガンダの一環として、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で政府系と分からない形でアカウント開設をしようとしていたことが、ブルームバーグが確認したティックトックの内部メッセージで分かった。

  ティックトックを運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)は政府の影響力から一定の距離を置こうと図っている。問題のメッセージは2020年4月に出されたもので、ティックトック幹部で英国とアイルランド、オランダ、イスラエル担当の政府渉外責任者を務めるエリザベス・カンター氏宛てだった。

  社員の1人はその中でアカウント開設に関心のある中国政府の組織について言及し、「主目的が中国の最も良い面(ある種のプロパガンダ)を紹介するコンテンツのプロモーションであるため」、この組織は「政府のアカウントだとオープンに見なされたくない」と考えていると説明した。

  こうしたメッセージのやり取りは、カンター氏や米国在勤の企業問題グローバル責任者・法務顧問エリック・アンダーセン氏ら一部政府渉外幹部が政府側の要請を内部で協議した上で、「センシティブ」だと見なし政府側に押し返したことを示唆している。

  ティックトックの広報担当者は同社の「コミュニティーガイドラインに違反するアカウント開設になると考えたため、この要請へのサポート提供を断った」と明らかにした。社員の友人による非公式な要請だったと説明している。

ステルスアカウント対策

  ティックトックには、身元を隠し世論喚起・操作を図るアカウントの開設を認めないルールがある。同社は国営メディアについて政府系のアカウントと明示するポリシーを「今後数カ月以内」に他の政府組織に広げることを計画していると広報担当者は語った。

  カンター、アンダーセン両氏はコメントを控えた。中国政府はコメント要請に応じなかった。

  英国では現在、ジョンソン首相の辞任表明を受け、与党保守党の党首選が行われており、候補者のトラス外相は先月の討論会でティックトックを含む中国企業を取り締まる考えを表明した。

トラス英外相、TikTokなど中国企業を取り締まる方針表明 

  中国外務省の趙立堅報道官は北京で7月26日に開いた記者会見で、トラス外相の発言を非難し、「いわゆる中国の脅威をあおるなど、中国について無責任な発言をすることで、自国の問題を解決することはできないと一部の英政治家に対し明確にしておきたい」と述べた。

原題:Chinese Government Asked TikTok for Stealth Propaganda Account (抜粋)

 

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE