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FBI、「仮想通貨の女王」の行方追う-詐欺首謀者として指名手配

  • ワンコイン創業者は史上最大級のマルチ商法事件の首謀者-FBI
  • 「仮想通貨黎明期における熱狂的な投機を利用」-米検事正
ルジャ・イグナトバ容疑者

ルジャ・イグナトバ容疑者

Photographer: Paul Hampartsoumian/REX/Shutters/REX/Shutterstock

暗号資産(仮想通貨)企業ワンコイン創業者ルジャ・イグナトバ容疑者の行方を米連邦捜査局(FBI)が追っている。

  FBIは6月30日、「クリプトクイーン(仮想通貨の女王)」と呼ばれた同容疑者がワンコインを背景とする史上最大級のマルチ商法事件の首謀者だと発表。最重要指名手配犯10人のリストに加えた。

    イグナトバ容疑者はワンコインについてブロックチェーン(分散型デジタル台帳)に裏付けされていると主張していたが、FBIニューヨーク支部責任者のマイケル・ドリスコル氏はそうしたブロックチェーンは存在しないとしている。

  ニューヨーク南部地区連邦地検のダミアン・ウィリアムズ検事正は「オックスフォード大学で法律を学び、マッキンゼーで働いていたと伝えられている容疑者の経歴は立派だが、今はカルテル主犯や誘拐犯、殺人犯と共に最悪の10人の1人となった」と同日の記者会見で述べた。

  米当局はイグナトバ容疑者が通信不正行為やマネーロンダリング(資金洗浄)共謀、証券詐欺に関与したとする訴状を2019年に公開。逮捕につながる情報に報奨金10万ドル(約1350万円)を提供するとしている。BBC放送はポッドキャストで「消えたクリプトクイーン」という番組を制作した。

  検察によると、ワンコインは14年10-12月から16年7-9月にかけ34億ユーロ(約4800億円)の売上高を計上したが実体はなく、ワンコインのパッケージ購入勧誘で世界中の300万人を超えるメンバーに手数料を支払ったマルチ商法ネットワークとして運営されていた。

  ドリスコル氏によれば、ドイツ国籍でブルガリアに住んでいたイグナトバ容疑者はワンコインを14年に設立。世界中で多くの聴衆を集め講演し、個人投資家に「金融革命」に参加するよう促し、ワンコインが「銀行口座を持たない人々の生活を変える」とうたっていたが、「仮想通貨黎明期における熱狂的な投機を利用しただけだ」とウィリアムズ検事正は指摘した。

  ドリスコル氏によると、米当局に監視されている気配を感じたイグナトバ容疑者はギリシャ行きの旅客機で出国し、その後の行方は分からない。ロシアとギリシャに関係する同容疑者は東欧やアラブ首長国連邦(UAE)に渡ったとみられるという。

原題:‘Cryptoqueen’ Ignatova to Be Added to FBI’s Most-Wanted List (2) (抜粋)

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