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日銀を動かすのは債券自警団ではなくインフレ-JPモルガン

  • サービスの価格の上昇が政策の微調整につながる可能性
  • 日銀はYCC政策を投機的な圧力から守る余力十分-ストラテジスト

日本銀行の政策微調整をもたらす可能性が高いのは、債券市場の圧力よりも日本国内のサービス価格の予想外の急上昇だと、JPモルガン・チェースが分析した。

  日銀は既に日本国債の約50%を保有しているが、これをさらに増やしイールドカーブコントロール(YCC)政策を投機的な圧力から守る余力は十分にあると、ニコラオス・パニギリツオグル氏らストラテジストが29日のリポートで指摘した。ただ、まだ見られてはいないものの、サービス価格の上昇圧力が政策正常化につながる可能性があるという。

  ストラテジストらは「日銀の10年債利回り目標維持が国債の不足によって妨げられる可能性は低いが、国内消費者物価(CPI)でサービス価格の予想以上の上昇加速があれば日銀への圧力は増すだろう」とした上で、「しかしこれまでのところ、サービスの価格に上昇圧力はほとんど見られない」と付け加えた。

  10年物利回りを0.25%までに制限するYCC政策の微調整を余儀なくされると見込む投機家からの攻撃を受けて、日銀は今四半期に債券購入を増やした。日本経済は依然として支援を必要としており、インフレが安定するためにはより堅調な賃金の伸びが必要だというのが日銀の主張だ。

  日本のインフレ率は日銀目標の2%を上回っているが、サービスの価格は抑制されたままだ。

Japan's services inflation is lagging economy-wide cost pressures
 
 

   パニギリツオグル氏とそのチームは、市場にはまだ約500兆円規模の国債があると推計し、日銀が購入を増やして利回りを低く抑える余地は十分にあるとみている。日銀はまた、より広範な証券に購入を分散することも可能だとも指摘した。

  JPモルガンによると、日本国債を売っている一部はモメンタムベースの投資家で、こうした投資家は大きなショートポジションを維持する可能性が高い。裁量型のマクロヘッジファンドも参加している公算が大きいという。

  ストラテジストは「日銀が最終的に陥落しないにしても、10年利回りは目標上限の0.25%付近にとどまる可能性が高い」と予想している。

原題:JPMorgan Says Vigilantes Won’t Break the BOJ, Inflation Will(抜粋)

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