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フロンティア市場買い時か、スリランカのデフォルト連鎖不安後退

更新日時
  • 幾つかの新興国ソブリン債は過度に売り込まれ極めて魅力的な利回り
  • フロンティア市場は、底が見える地点に近づきつつあるとクラッベ氏
Default fears sent high-yield risk premiums surging

エクアドルやケニア、ナイジェリアのソブリン債がディストレスト状態で取引され始め、世界の最貧国が債務再編の波に見舞われるとの見通しが示されたが、買いの好機と捉える投資家も増えている。

  JPモルガン・チェースのデータによれば、スリランカの経済危機後に起きたパニック売りを受け、ジャンク級(投機的格付け)ソブリン債の米国債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は約900ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)まで拡大した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生後の相場急落局面を除けば、リスクプレミアムは過去13年で最も大きい。

  その一方で、新興国でデフォルトが相次ぐという当初の不安は和らぎ、債務繰り延べの可能性のある少数の国以外の投資先に運用主体は目を向けている。

  こうした認識の変化は、いわゆるフロンティア市場で少なくとも幾つかの新興国のソブリン債が過度に売り込まれた結果、極めて魅力的な利回りになっている状況をうかがわせる。バークレイズやブルーベイ・アセット・マネジメントなどの投資家は、債務再編が起きる場合でも、現在の債券価格より回収可能な価値が高まると考えている。

  チェリ・フロンティア・マーケッツのフロンティア債券市場担当マネーマネジャー、ラーズ・ジェイコブ・クラッベ氏は「フロンティア市場は新興国市場全般と比べ、はるかに厳しく打ちのめされた。われわれは底が見える地点に近づきつつある。より広い意味での信用デフォルト(なさそうに思われるが)が起きない限り、それは高いクーポンを得ることに関係する」との見方を示した。

  バークレイズのクリスチャン・ケラー氏らアナリストは、ガーナやエルサルバドル、ザンビアなど一部のディストレスト債や石油輸出国のオマーン、エクアドル、ナイジェリアについて、「トータルリターンの見通しがオーバーウエートを正当化している」とリポートで分析した。

  ブルーベイ・アセットのシニアストラテジスト、ティム・アッシュ氏は「ディストレスト・フロンティアのストーリーの多くは良く知られ、十分な対価を提供する妥当な利回り水準で既に取引されている」と指摘した。

  アンブロシア・キャピタルのリチャード・シーガル調査アナリスト(ロンドン在勤)は「フロンティア市場の見通しは全般的にかなり暗い」とコメント。その上で「多くの債務再編があるだろうが、短期的にデフォルトが増えるとは見込んでいない」と話した。

原題:Frontier-Debt Buyers Look Past Default Risk in Hunger for Yield (抜粋)

(最終段落にコメントを追加して更新します)
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