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債券トレーダー、リセッションとインフレへの脅威との板挟み

  • 「確信持った運用者であることが難しい時期だ」-ブランディワイン
  • 「インフレへの恐怖は景気後退への恐怖へと進化」-ドイツ銀
Trader checking stock market data mobile
Trader checking stock market data mobile Photographer: Witthaya Prasongsin/Moment RF

債券投資家はリセッション(景気後退)への懸念の高まりを背景とした最近の利回り低下が米国債弱気相場の終わりを意味するのかどうかについて悩んでいる。

  米国債相場はこの1週間で急激に回復した。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が議会証言で、インフレ抑制のための積極的な利上げの中で成長を維持するのは「非常に困難」だと認めたことが影響した。

  しかし景気縮小がいつ訪れ、どの程度の痛みを伴えば金融当局の利上げ軌道を変化させ米国債利回りを抑えるのかは不透明だ。このことが債券相場の底を探る投資家を困らせている。

  ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメントのジャック・マッキンタイア氏は「確信を持った運用者であることが難しい時期だ」と述べた。

  インフレ低下の説得力のある証拠が見られるまでは引き締めを続けるという金融当局の姿勢が問題をさらに複雑にする。引き締まった金融環境が生産を大幅に減少させる兆候があっても当局が利上げを続けるリスクがあるからだ。高インフレが持続すれば景気減速中も利上げを続ける可能性がある。

  金融当局が引き締め姿勢に転じる中で米国債相場は今年下落し、米国債の指数は年初来で10%近く下落。1970年代初期以降で最大の年間下落率すら上回っている。

  現時点で金利は綱引き状態にある。米連邦準備制度の0.75ポイント利上げ後に3.5%付近に達した10年債利回りはリセッション懸念を背景に3%前後にまで低下した。短期債が示唆するフェデラルファンド(FF)金利誘導目標のピークも4%から3.5%前後に下がった。

  ドイツ銀行のチーフインターナショナルストラテジスト、アラン・ラスキン氏は「インフレへの恐怖は非常に急速に景気後退への恐怖へと進化した」と述べた。 

  しかし景気後退に対する懸念の高まりが米当局による引き締めを停止させるかどうかは分からない。BMOキャピタル・マーケッツの債券戦略責任者、マーガレット・ケリンズ氏によれば、FRBウォッチャーの中には政策金利が5%前後に達するとみるグループと2.5%前後を若干上回る水準で利上げが停止されるとみるグループがあるという。

 

原題:

Bond Traders Are Trapped Between Recession and Inflation Fears(抜粋)

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