きょうの国内市況(6月24日):株式、債券、為替市場
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●日本株上昇、米金利低下や商品市況安を好感-電機や精密株が高い
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東京株式相場は上昇し、TOPIXは3日ぶり反発。米国の金利低下や商品市況安に伴うインフレ圧力の一服を好感し、電機や精密機器など輸出関連の一角、化学やガラス・土石といった素材、海運株中心に買われた。医薬品や小売りなど内需関連も堅調。
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三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘チーフ投資ストラテジスト
- パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言で足元の一連のイベントを終え、世界の株式市場は先週の急落が激しかっただけに小康状態からの買い戻しや値ごろ感からの押し目買いが入っている
- しかし、FRBはインフレのピーク感が台頭しなければ粛々と大幅利上げを行っていくと宣言しており、米欧の製造業購買担当者指数(PMI)が急低下したことも考えると中長期的には依然楽観できる状況にはない
- 足元はあくまで戻り限定のテクニカルリバウンドだと認識しておく必要がある。米金利低下は日本株を支えてきた円安効果が薄れる要素もある
東証33業種
上昇率上位 | 海運、化学、サービス、電機、精密機器、医薬品、小売り |
下落率上位 | 石油・石炭製品、保険、銀行、不動産、輸送用機器 |
●債券先物は大幅続伸、景気後退懸念で米金利一段低下-指し値オペ支え
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債券相場は先物が大幅続伸。米金融当局の積極的な利上げによる景気後退(リセッション)懸念を背景に米長期金利が一段と低下したことを受けて、買いが優勢だった。日本銀行が先物決済に使われるチーペスト(受け渡し適格最割安)銘柄を含む指し値オペを連日実施していることも相場を支えた。
SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、「米国は来年のリセッションの可能性を見始め、投機筋が米国債を先回りして買っており、米10年金利が3%を明確に割り込んでくれば円債先物の買い戻しも一段と強まるだろう」と指摘。「FRB(米連邦準備制度理事会)が1年間で3%以上の利上げとバランスシート縮小を行えば、経済は悪化すると考えるのが普通だ」と話した。
日銀は午前10時10分の金融調節で10年国債を0.25%の利回りで無制限に買い入れる指し値オペを通知。買い入れ利回りは、先物のチーペスト銘柄である残存7年程度の356回債、カレント銘柄の364回債とも0.250%とした。道家氏は、「新発10年債は発行額の9割近くを日銀が買い入れており、売りを出しづらくなっている」と言う。
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●ドル・円は小幅安、景気減速懸念が重し-134円台後半
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東京外国為替市場のドル・円相場は小幅安。前日の海外時間で欧米の購買担当者指数(PMI)が市場予想以上に低下し、景気後退懸念が強まった流れを引き継いだ。きょうは実質五・十日(ごとおび)で、商業決済の多い公示仲値にかけてドル買いが強まり1ドル=135円台前半を回復する場面が見られたものの、その後下げに転じて上値の重い動きとなった。
ハイライト |
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ソニーフィナンシャルグループの石川久美子シニアアナリスト
- 円ショートのポジションがたまっていたことから、ちょっとしたドル売り・円買い材料で調整しやすい地合いになっている
- 米景気後退を織り込む中、米金利上昇が一服しており、ここもと強かったドルそのものにも調整が入りやすくなっていることもドル・円の重しに
- 週末ということもあり、引き続きポジション調整から133円台まで下げる可能性はある。21日移動平均線の位置する132円台後半まで調整する余地はあるものの、上昇の基調そのものは変わらないだろう