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【ウクライナ】EU、加盟候補国の地位付与-米国は追加軍事支援準備

更新日時
  • 米上院委員会、ロシアのテロ支援国家指定を支持
  • 和平は可能、ウクライナが全ての要求受け入れなら-ロシア大統領府

欧州連合(EU)首脳はウクライナに加盟候補国の地位を付与した。実際の加盟には長く困難な手続きを経る必要があるが、まずは一歩を踏み出した格好だ。

  米国はウクライナに4億5000万ドル(約600億円)の追加軍事支援を行う準備をしていると、AP通信が伝えた。一方、米国が供給した高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)がウクライナに到着。ロシア軍を撃退する能力が高まる可能性がある。

  侵攻開始から4カ月が経とうとする中で、ロシアはウクライナが全ての要求を受け入れるまで和平は不可能だとの従来の立場を繰り返した。ゼレンスキー大統領の側近はウクライナのEU加盟時期について、戦争の行方とともに改革を実行する能力に左右されると語った。

  ドイツのハーベック経済相は、国内のガス供給リスクの水準を3段階のうち上から2番目に引き上げ、米リーマン・ブラザーズが破綻した際のような広範な影響が波及する恐れがあると警告した。

ロシアの供給削減はエネルギー市場のリーマン危機、ドイツが危機感

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記者会見で説明するハーベック経済相(23日、ベルリンで)
Photo by TOBIAS SCHWARZ/AFP via Getty Image

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

EU、ウクライナに加盟候補国の地位付与

  EU加盟国首脳はブリュッセルで2日間にわたる会議を開き、ウクライナに加盟候補国の地位付与を求めた欧州委員会の勧告を承認した。ルクセンブルクのベッテル首相が明らかにした。ウクライナはロシアの侵攻後間もなくEU加盟を申請した。同国は今後、法の支配や司法、反汚職に関連する問題で加盟条件を満たす必要がある。

米上院委員会、ロシアのテロ支援国家指定を支持

  米上院外交委員会は23日、ロシアをテロ支援国家に指定するよう国務長官に促す措置を支持した。指定されれば、ロシアはイランやシリア、北朝鮮、キューバなどと同じ分類を受けることになる。この措置が成立するには、上下両院の承認と大統領の署名が必要。

ウクライナがロシアを欧州人権裁判所に提訴、戦争犯罪で

  ウクライナはロシアをストラスブールの欧州人権裁判所に提訴した。法律代理人を務めるクイン・エマニュエル・アークハート・サリバンが23日発表した。今回の提訴は第一弾で、侵攻での戦争犯罪についてウクライナはロシアに800億ドル(約10兆8000億円)の賠償を求めている。

米、4.5億ドルの追加軍事支援提供へ-AP

  米国はウクライナに対して4億5000万ドル相当の追加軍事支援を提供すると、AP通信が匿名の米政府高官を引用して報じた。新たなパッケージには高機動ロケット砲システム「HIMARS」数基が含まれる見通し。HIMARSはすでに4基がウクライナに到着している。

ロシアの供給削減はエネルギー市場のリーマン危機、ドイツ警告

  欧州への天然ガス供給を削減するロシアの動きはエネルギー市場を崩壊させる恐れがあるとして、ドイツが金融危機につながった米リーマン・ブラザーズ破綻を例に挙げて危機感を示した。

ロシアの供給削減はエネルギー市場のリーマン危機、ドイツが危機感

ロシア、ユーロ債クーポンをルーブルで支払い

  ロシアはユーロ債のクーポンをルーブルで支払った。数日内にデフォルト(債務不履行)に陥るリスクの中で、対外債務についての支払いを現地通貨で行うことを許可する新規則を活用した。

ロシア、ユーロ債クーポンをルーブルで支払い-デフォルト回避に向け

食糧危機は2年続く可能性-西側高官

  ウクライナでの戦争が明日終わるとしても、現在の食糧危機は2年かそれ以上続く可能性があると、複数の西側当局者が述べた。ウクライナの港からの穀物輸出について合意が来月に成立する可能性はあるが、それが実現しても港の機雷除去や稼働再開にはまだ時間がかかるという。

  またロシアがウクライナの占領地域で穀物を窃取したとの疑いについて、国連食糧農業機関(FAO)や国際穀物理事会(IGC)との協力で調査を検討しているものの、国際機関が存在しないウクライナ東部からの報告であるため、追跡が難しいと当局者らは述べた。

米国供給のロケット砲システム、ウクライナに到着

  高機動ロケット砲システム「HIMARS」がウクライナに到着したと、レズニコフ国防相がツイッターで明らかにした。製造元のロッキード・マーチンによると、HIMARSの射程は最長300キロ。

ロシア:和平は可能、ウクライナが要求を受け入れるなら

  ウクライナがロシアの要求を全て受け入れるなら和平に合意する用意があると、ロシア大統領府のペスコフ報道官が語った。インタファクス通信によると、ペスコフ氏は23日の記者会見で、「和平の計画に関して言えば、ウクライナがロシア側の条件を全て満たした後でのみ可能だ」と述べた。両国の停戦と和平合意に関する交渉は4月以降、実質的に凍結されている。

セベロドネツクの化学工場付近に砲撃

  ウクライナ東部セベロドネツク市を巡る攻防は続いており、ルハンシク(ルガンスク)州のハイダイ知事によると、550人余りの民間人が避難している同市のアゾト化学工場の付近への砲撃が行われている。同州はウクライナ国内で「最も厳しい」状況にあるとゼレンスキー大統領は指摘した。

ゼレンスキー大統領、G7とNATOの首脳会議で演説へ

  ウクライナのゼレンスキー大統領は、主要7カ国(G7)および北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議で発言する。米政府高官が明らかにした。会議はロシア軍と戦うウクライナを支える決意を強める機会となるとした。

原題:Ukraine Latest: US Reportedly Providing $450 Million More in Aid(抜粋)

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