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K-Popの立役者に3500億円の大打撃、BTSの突然の活動休止発表で

  • 所属事務所ハイブ創業者パン・シヒョク氏、資産12億ドルに急減
  • パン氏は20年にハイブ前身企業のIPOでビリオネアの仲間入り
Members of Korean pop band BTS during a news conference at the White House in Washington

Members of Korean pop band BTS during a news conference at the White House in Washington

Photographer: Oliver Contreras/Sipa

韓国の男性音楽グループ「BTS(防弾少年団)」と世界中の大勢のファンにとって、傷心する日ではなく祝う日になるはずだった。

  デビューの日を祝う毎年恒例の「フェスタ」を前に、BTSはいろいろな意味で今年ほど上り調子だったことはなかった。ラスベガス公演では20万人余りの観客を動員し、セミフォーマルウエアに身を包んでホワイトハウスを訪問した。メガヒットを記念した新アルバム「Proof」も発売した。

  そんな中で開かれた今年のフェスタで、メンバー7人全員がソロ活動に入ると、BTSでダンサーとシンガー、ラッパーを務めるJーHOPEさんが爆弾発言をした。JーHOPEさんは数日前、シカゴの音楽フェスティバル「ロラパルーザ」で主要な出演アーティストとして登場することが明らかになったばかりだった。

  「アーミー」と称されるBTSの大勢のファンたちは、グループとしての活動休止を一時代の終わりと受け止めた。そして、世界を席巻するBTSを支えてきた韓国の資産家パン・シヒョク氏の資産も同じことが起きた。

BTS Agency Big Hit Entertainment IPO Debut
韓国市場への株式上場の式典でポーズを取る創業者のパン・シヒョク氏(中央)
Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

  パン氏が創業したHYBE(ハイブ)の株価は先週、BTSの活動休止発表後、1日で25%急落。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、パン・シヒョク氏の資産は数カ月にわたる自社株下落を背景に、昨年11月のピークから26億ドル(約3500億円)減少し12億ドルに落ち込んだ。BTSはグループとして活動を再開すると約束したものの、ハイブの株価は22日に上場来安値を付けた。

  Kポップをカバーする著名ジャーナリスト、ジェフ・ベンジャミン氏は「ハイブはBTSが築いた事務所だ。主力のアーティストに変化があれば、それほど変わりがないにしても、人々は心配するだろう」と指摘した。

  ハイブ株31.8%を保有するパン氏は音楽プロデューサーを経て2005年に同社を創業。20年にハイブの前身企業ビッグヒットエンターテインメントの新規株式公開(IPO)で思いもよらずビリオネアの仲間入りを果たした。

  韓国のメリッツ・セキュリティーズによれば、ハイブの売上高は昨年58%増加し1兆3000億ウォン(約1400億円)に拡大し、営業利益の約7割はBTSを管理するレーベルが占めた。こうしたBTS依存は常にハイブの懸念材料だったことから、同社は新しいアーティストを追加し、さまざまなビジネスに参入するなど多様化を図っており、ジャスティン・ビーバーさんやアリアナ・グランデさんら世界的スターを抱える米メディア企業イサカ・ホールディングスも買収した。

  こうした新規事業が成功するか見極めるのはなお時期尚早だが、BTSの活動休止は引き続き打撃だ。SKセキュリティーズはハイブの今年の営業利益予想を9%、来年を24%それぞれ下方修正した。

  ハイブの広報担当に取材を試みたが返答はなかった。

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原題:

K-Pop Mastermind Dealt $2.6 Billion Blow With Surprise BTS Break(抜粋)

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