中国当局、ブルームバーグ北京スタッフを保釈-拘束から1年以上
Madeleine Lim
中国の治安当局に連行されたブルームバーグ・ニュース北京支局のスタッフ、ヘイズ・ファン氏が今年1月に保釈されていたことを、在米中国大使館が明らかにした。ファン氏は国家安全を危うくする犯罪活動に関与した疑いで1年以上拘束されていた。
ブルームバーグ北京スタッフの当局連行から1年、新情報なく拘束継続
大使館がウェブサイトに掲載した発表文によれば、ファン氏への調査は継続中で、裁判の判決が出るまで保釈となった。発表文は5月6日付で、世界報道自由デーにちなみ同月2日付で米紙ワシントン・ポストに掲載されたファン氏に関連する広告に応じた形をとっている。
ブルームバーグ・ニュースは中国大使館の発表文について週末に報告を受けたが、ファン氏とは今のところ連絡が取れていない。
ファン氏が最後に目撃されたのは2020年12月7日で、自宅から私服姿の治安当局者に連行された。21年7月には国家の安全を脅かす犯罪活動に関与した疑いで正式に逮捕された。大使館は発表文でファン氏の「正当な権利と利益は完全に保障されている」と説明した。
ブルームバーグ・ニュースのジョン・ミクルスウェイト編集主幹は「ファン氏の保釈に希望を感じている」と述べ、「ファン氏は北京支局の大切な人材だ。引き続き同氏と家族を支えるため、できる限りを尽くす」と続けた。
中国国籍のファン氏は2017年初めにブルームバーグに入社。それまでに北京のCNBC、アルジャジーラ、CBS、ロイターでも勤務歴がある。中国で中国国籍保有者が外国メディアで働く場合、ニュースのアシスタントとしてしか務めることはできず、独自に取材活動を行うことは許されていない。
原題:China Has Released Bloomberg News Staffer Haze Fan on Bail(抜粋)