きょうの国内市況(6月13日):株式、債券、為替市場
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●日経平均2万7000円割れ、米インフレや中国コロナ規制-景気敏感売り
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東京株式相場は大幅続落し、日経平均株価は約2週間ぶりに2万7000円を割り込んだ。米国の消費者物価指数(CPI)の伸びが加速したことや中国の新型コロナウイルス規制を受け、景気の先行き懸念が強まった。機械や電機など輸出関連、海運、商社など景気敏感業種中心に売られた。
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りそなアセットマネジメントの下出衛チーフストラテジスト
- 米国株の下落に中国でロックダウンの話が出ており、株価は予想の範囲内の反応
- 米連邦公開市場委員会(FOMC)は0.5%の利上げが予告されていたのでノーイベントのはずだったが、CPIを受けて0.75%の懸念や9月以降のガイダンスについてももう少し踏み込んでくる可能性がある
- 円安にもかかわらず一番売られているのが電機や輸送用機器株。円安よりもグローバル景気への悪影響をストレートに反映している
東証33業種
下落率上位 | 機械、電機、輸送用機器、サービス、非鉄金属、海運、卸売 |
上昇率上位 | 電気・ガス、水産・農林、食料品、空運 |
●長期金利が0.255%とYCC上限を上回る、日銀は臨時国債オペを通知
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長期金利が0.255%と約6年半ぶりの高水準となり、日本銀行がイールドカーブコントロール(YCC)で許容する変動幅の上限を上回った。5月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想以上に加速したことを受けた米金利上昇が国債の売り圧力となったほか、超長期債や先物が大幅安となったことも影響した。
長期金利が上限を突破したことを受けて、日銀は午後2時に臨時の国債買い入れオペを14日に実施すると通知した。対象は残存期間5年超10年以下で予定額は5000億円程度。日銀は声明文で「今後も市場の動向等を踏まえつつ、必要に応じオファー日程の追加およびオファー金額の増額を実施する」としている。
SMBC日興証券の奥村任金利ストラテジストは、日銀が0.25%で無制限に国債を買い入れる指し値オペを連日実施する中、市場でこれを上回る金利水準で国債を売っても損失が生じるため、売却した投資家の真意は測りかねるとした上で、「あえて言えば、日銀のYCC堅持の姿勢を試す取引かもしれない」と述べた。
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三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは「日銀は10年金利の上昇圧力を抑えるため、利回りの上昇が続いている超長期債を対象とした臨時をオペを行う可能性が高まっている」と指摘した。
日銀は午前10時10分の金融調節で指し値オペを通知。買い入れ利回りは10年国債366回債で0.25%。5月2日から同オペを毎営業日実施しており、今月7、9、10日にそれぞれ934億円、60億円、880億円の応札があった。
●円24年ぶり安値、1ドル135円前半-黒田総裁円安けん制で買い戻しも
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東京外国為替市場では、円が対ドルで一時1ドル=135円19銭を付け、約24年ぶりの安値を更新。インフレ高止まりを受けた米利上げ加速が意識され、ドル買い・円売りが強まった。ただ、日本銀行の黒田東彦総裁が、急激な円安について経済にマイナスで望ましくないとの認識を示したことから円の買い戻しも入った。
ハイライト |
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しんきんアセットマネジメント投信の加藤純チーフマーケットアナリスト
- 黒田日銀総裁が急激な円安は経済にとってマイナスで望ましくないと述べたことは、これまで総じてプラスと発言していた点から、明確に認識が変わってきたという印象
- 総裁のこうした発言は相応に重く、今週末の金融政策決定会合に向けて海外勢中心に、日銀が何か手を打ってくるのではないかという期待を高めることになりそう
- ただ、明確な政策転換も見込みづらく、円買いは長続きしなさそう。ドル・円そのものは年内残り2.25%ポイントの利上げを織り込む中でドル買いとなっており、135円超えは当然の流れ
- ただ、円売りポジションもたまってきており、135円15銭の突破を受けて、達成感も出やすい状況になっている。目先は134円台前半くらいまでの調整もあっておかしくない