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ビットコインは米国の夜間に踊る-株取引終了後に変動する5つの理由

  • 通常取引終了時にビットコイン購入、翌日開始時に売れば高リターン
  • 米国株との相関のほか、年中無休取引や情報収集の時間帯も影響か

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ウォール街が眠りに就くと、仮想通貨ビットコインは通常、活発に動くようになる。一晩中踊り続け、その過程で米市場が開いている昼間の時間帯よりも一段と値上がりすることも多い。

  ビスポーク・インベストメント・グループによると、米国株の通常取引が終了するニューヨーク時間午後4時にビットコインを買い、翌日の取引開始時の午前9時半に売るという取引戦略を2020年初めにさかのぼって取ったと仮定すると、リターンはプラス260%前後。逆に、米国株取引開始時にビットコインを買い、取引終了時に売る戦略なら、プラス3.6%程度だ。さらに、株式投資家が休養あるいはバーベキューなどを楽しんでいる週末には、一層値上がりする傾向があることが分かったという。

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Source: Bloomberg

  そうなる理由を巡ってはさまざまな見方があるが、その一部は以下の通り。

年中無休取引

  仮想通貨は年中無休で取引されるため、ビットコインは必然的に、伝統的な市場が閉まっている時間帯は最も注目される取引資産となる。これが夜間の動きを説明する第一の理由だと、ブルームバーグ・インテリジェンスのマイク・マクグローン氏は指摘。「歴史上、年中無休で世界中で売買される最も流動性の高い取引手段なので、値下がりの先行指数であることも意味する」と説明した。

地域差

  米国などでは今年、米金融当局や他の中央銀行がインフレ高進への対策を策定する中でリスク資産が売られてきたが、例えばアジア全域ではリスクオンの姿勢が続いているのかもしれない。ジェネシス・グローバル・トレーディングの市場インサイツ責任者ノエル・アチソン氏はそう指摘した上で、一部の投資家はレバレッジ取引を選好しているかもしれないとも語り、高レバレッジ抑制に当局が動いた米市場よりも国際的な市場の方がそうした取引が許容されやすい点を挙げた。

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Source: Bloomberg

長めのスパン

  ビットコインと米国株の相場の相関性も影響しているかもしれない。株もデジタル資産も取引はリスクが高めと見なされるからだと、ビスポークのジェーク・ゴードン氏は語る。ただ、これだけでは株式相場が過去2年にわたって上昇したのに、取引終了後の時間帯にビットコインを買った方が上昇率が高かったことの説明にならないとも指摘。この時間帯の方がスパンが長いため「相場に関係するニュースや材料がより多く出てくる可能性がある」とも語り、これが別の説明になるとの認識を示した。

情報集積時間帯か

   2021年以降は中国当局が仮想通貨取引を取り締まったことで、売買高や資金フローが米東部時間午前9時半前後にピークを付ける傾向があったと、分散型金融プラットフォームのALEXを共同創業したシェンティ・スー氏は解説。「このため、取引高は米国株取引時間との相関性が高い」とインタビューで述べ、取引終了時にビットコインを買い、取引開始で売るという夜間の傾向が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前にも既に広がっていたことを示すリポートにも言及。この背景には情報が夜間に集まる点を挙げたが、さらに分析を進めたい意向を示した。

相関性   

  アーケイン・リサーチのアナリスト、ベトル・ルンデ氏はここ数カ月のビットコインの激しい売りに最も影響したのは米取引時間だとみていたと指摘。「20年半ばから21年序盤にかけて、強気相場初期の当初の上げにとって重要だった時間帯は米取引時間だった。当時はビットコインに機関投資家からの資金が大量に入り込んだ時期と特徴付けられる」とし、今はインフレと利上げに関するマクロ経済状況を背景にリスク回避に機関投資家は注力しているとの見方を示した。

  「これがビットコインに深刻なインパクトを与えたのは確実で、米取引時間帯にずっと続く可能性の高い売り圧力の根本的な原因である公算が大きい」と続けた。

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原題:

Five Theories Why Bitcoin Goes Wild While Wall Street Sleeps (1)(抜粋)

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