クレディ・スイスが中国拡大にブレーキ、現地行先送り-関係者
Cathy Chan-
中国本土での現地法人立ち上げ時期、1年遅らせ24年に
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延期は2回目-認可の遅さやロックダウン、締め付け強化も影響か

Credit Suisse warned it would post a loss in the second quarter.
Photographer: Stefan Wermuth/Bloomberg1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。
スイスの銀行、クレディ・スイス・グループが中国での拡大にブレーキをかけ、本土での現地法人立ち上げ時期を1年遅らせ2024年とする。アジア最大の中国経済の減速が、グローバルバンクに野心的な成長プランの見直しを促している兆しの一つと言えそうだ。
事情に詳しい関係者によれば、約2年前から計画する現地法人設立の延期はこれで2回目。現地行を通じてクレディ・スイスは支店網を築き、資産運用事業を拡大できるはずだった。関係者が内部の協議だとして匿名で語った。計画は変わる可能性があるという。
関係者の1人によれば、延期の背景としては中国本土での認可ペースの遅さのほか、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)と民間企業への締め付け強化が経済やディールメーキングを減速させている現時点で経営資源を中国事業に投入することへの疑問が一部幹部の間で浮上したことがあるという。
さまざまな不祥事に見舞われたクレディ・スイスは投資の規律を強めているほか、アジア部門の自律性は最近の世界的な組織再編を受けて弱まっている。

同行は8日、グループ全体と投資銀行部門が4-6月(第2四半期)に赤字になるとの見通しを示した。厳しい市場環境や顧客資金の流れの鈍さなどを背景にコスト削減を加速させる方針も示し、アジア太平洋地域に言及した。複数の地域や部門にまたがる人員削減を検討しているとも関係者が述べていた。
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原題:
Credit Suisse Taps Brakes on China Expansion, Delays Local Bank(抜粋)