マンハッタンのアパート賃料中央値、初めて4000ドルに-一段高の予想
Christine Maurus-
賃貸市場は繁忙期迎えたばかり、物件争奪戦はさらにヒートアップも
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マンハッタンの空室率、昨年12月以降はパンデミック前を下回る

Apartment buildings in New York.
Photographer: Jeenah Moon/Bloomberg1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。
ニューヨーク・マンハッタンのアパート賃貸料は5月も急騰し、中央値で初めて4000ドル(約53万6000円)に達した。
新規契約での賃貸料は前年同月を25%上回って4000ドルの大台に到達し、不動産鑑定のミラー・サミュエルと不動産仲介のダグラス・エリマン・リアル・エステートの統計があるここ30年で最高を記録した。

ニューヨークが新型コロナウイルス禍から回復する中で、賃貸料はここ4カ月、記録更新が続いている。大学を卒業して就職したり、新学期が始まる前に転居を計画したりする家族などで、賃貸市場は繁忙期を迎えたばかりだ。このため、物件争奪戦はさらにヒートアップし、賃貸料は一段と上昇し、記録更新の公算が大きい。
ミラー・サミュエルのジョナサン・ミラー社長は「過去の例からすると、新規契約のピークは例年8月だ。需要増を背景に一段と賃貸料が上昇する可能性は高いということになる」とした上で、「言い換えれば、借り手側はこの夏を通して価格面でさらなる痛みを味わうことになりかねない」と語った。
マンハッタンでの空室率はパンデミック(世界的大流行)前は平均して2%を若干上回る水準で推移していたが、昨年12月以降はその水準を下回る状態が続いている。2021年初めには12%近くまで跳ね上がっていた。

原題:Manhattan Apartments Hit $4,000 Median — and It’s Going to Get Worse(抜粋)
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