米政権は対中制裁関税「再構成」目指す、戦略的利益重視-財務長官
Christopher Condon-
関税政策がインフレの万能薬だとは正直考えていないとイエレン氏
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変更時期については数週間のうちに起こり得ると述べるにとどまる
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イエレン米財務長官は8日、トランプ前政権下で導入された対中制裁関税について、バイデン政権はより「戦略的」なものへの「再構成」を目指していると述べた。

同長官は米議会で議員らに、「通商法301条に基づきトランプ前政権が課した一連の関税を現政権は引き継いだが、これらの関税は米国の戦略的利益にかなうよう作られていないと私は考えている」と語った。
イエレン長官は中国の不公正な貿易慣行は事実であり、米国は安保上の権益を守るために行動すべきだが、現行の関税の一部は米国の消費者と企業を害していると指摘した。
バイデン大統領のチームは、中国からの約3000億ドル(約40兆円)相当の輸入品を対象にトランプ前政権が課した制裁関税の扱いを検討している。中国製品との競争から保護されることで恩恵を被る米企業がある一方で、製造業など中国製品を部材として利用するセクターの企業は打撃を受けている。
The U.S.-China Tariffs
Tariffs, by percentage rate, imposed by the U.S. and China on each other since March 2018
Sources: Office of the U.S. Trade Representative, Bloomberg
Note: Dec. 13 reference in Sept. 2019 box is for same year
イエレン長官はまた、関税を引き下げた場合、物価抑制に寄与し得るとしたものの、「関税政策がインフレの万能薬だとは正直考えていない」と語った。変更時期については、「数週間」のうちに起こり得ると述べるにとどめた。
原題:Yellen Says Biden Team Is Looking to ‘Reconfigure’ China Tariffs(抜粋)