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東芝社外取の綿引氏、物言う株主の取締役選任「多様性、公平性欠く」

  • 特定株主の利益を図っているように外から見える-綿引氏
  • ファラロンとエリオットの幹部選任案、28日の定時株主総会で諮る

東芝の社外取締役で指名委員会委員の綿引万里子氏は、5月に公表した取締役候補者のうち、物言う株主(アクティビスト)出身の2人に反対しており、その理由について多様性や公平性、バランスを欠くためだとブルームバーグのインタビューで述べた。

東芝、指名委の綿引氏2人の新任取締役案反対-ブラック取締役が言及

  東芝は、新たな取締役候補にアクティビストのファラロン・キャピタル・マネジメントのマネージングディレクター、今井英次郎氏とエリオット・インベストメント・マネジメントのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、ナビール・バンジー氏を選任した。取締役選任案は6月28日に開催予定の定時株主総会で諮る。

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綿引万里子氏
Source: Toshiba Corp.

  綿引氏は反対の理由を「特定の株主の利益を図っていると外から見えるだけで駄目。多様性、公平性、バランスの良さを十分に配慮すべき」と述べた。ただ、取締役に株主の代表を迎えることを頭から否定するものではないという。

  東芝は両氏と個別に、潜在的な利益相反や独立性の確保、秘密保持などを明確にするための合意書を締結した。しかし、合意書には定時総会前に両氏が特別委員会のメンバーになることを認める内容が含まれるなど、「十分なものではない」という。特別委員会は、投資家やスポンサー候補とのエンゲージメント(対話)と戦略的選択肢の検討を行うため、4月に設置された。

  綿引氏は、取締役候補を選任する指名委員会で、両氏が加わるならファンドの推薦で加わった外国籍の4人の社外取締役は退任すべきと主張したが、取り合ってもらえなかったという。ファラロン関係者の候補がゼイジ氏と合わせて2人になったことも「特定の株主に偏っていると見えてしまう」と指摘した。ファラロンは東芝の非公開化が最善の解決策だと主張している。

招集通知に明記

  東芝が6日に公表した株主総会の招集通知には、今井氏とバンジー氏を候補者とすることに綿引氏が反対していることが明記された。綿引氏は「問題を感じている取締役がいることを知ってもらい、株主に判断してほしい」と述べた。

  このほか同氏は、事業経験の豊富な候補者が少ないことにも懸念を示した。「東芝の事業を深く理解した上で、執行側が立案する経営方針をきちんとモニタリングできる体制を構築するのは不可欠だ」とした。

  一方、自身が再任されれば「自分の考えは曲げずにやっていきたいし、取締役としての責務を果たすために発言していかなければならない」と話した。綿引氏は裁判所判事を経て2020年から弁護士として活動し、昨年6月に取締役に加わった。

  東芝の指名委員会委員長を務めるレイモンド・ゼイジ氏によると、取締役候補の選定は時間をかけて徹底的に行われた。指名委員会と取締役会からは特に、株主の代表から候補を挙げるよう求められたという。この選定の目的について同氏は、株主との信頼関係を再構築することだったとしている。

  エリオットとファラロンにコメントを求めたところ、まだ返答は得られていない。

 

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