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外国人観光客再開に楽観禁物、中国や燃料高懸念-三井住友DS市川氏

  • 中国はゼロコロナ対策を継続、訪日客はまだそれほど見込めず
  • 原油高やロシアのウクライナ侵攻も影響、スタートダッシュ難しい

政府は6月から入国者数上限を引き上げ、添乗員付きツアーによる外国人観光客の受け入れも再開するが、三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「楽観視できない」とみている。これまでの訪日人気やインバウンド消費を主導してきた中国の動向が不透明なためだ。

  市川氏は27日の電話取材で、入国緩和の方向性自体は内需株にとってプラスとしながらも、ゼロコロナ政策を続け、人の移動に慎重な「中国からの観光客はまだそれほど見込めないだろう」と指摘。訪日客の消費支出の主体も中国だったため、「スタートダッシュというところはまだ難しいだろう」との見方を示した。

  また同氏は、原油価格の上昇を受けた燃油サーチャージの高騰に加え、ロシアによるウクライナ侵攻を受けた一部路線の飛行時間の長期化などもあり、「円安とはいえ、欧米からどれだけの人が来日するかは楽観視できない」とも分析。全体として「中国でロックダウン(都市封鎖)が解除され、不安が払しょくしていけば、期待もできる」と話した。

Tourists in Asakusa as Visitor Numbers to Japan Slump to Slowest Growth in More Than 5 Years
コロナ禍前に外国人のツアー観光客でにぎわっていた東京・浅草(2018年8月)
Photographer: Keith Bedford/Bloomberg

  日本政府観光局によると、新型コロナウイルス流行前の2019年の訪日観光客数は3188万人と過去最高を記録。このうち、中国は959万人と全体の3割を占めていた。同年の訪日客の旅行消費額でも、全体の4兆8135億円のうち、中国は37%に当たる1兆7704億円だった。

  2カ月近くロックダウンを続ける中国上海市の宗明副市長は今月16日、コロナ対策を正常化することで生産と市民生活の通常の秩序を6月中旬から下旬までに全面的に取り戻すことを目指すと述べている。

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