テスラ株、S&P500種を押し下げ-ツイッター買収騒動や中国響く
Esha Dey-
テスラ、今週はS&P500種株価指数の下落寄与度2位
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中国での混乱がテスラの業績を圧迫-複数のアナリストが警告

The Tesla Inc. logo is seen on the grille of a Model X electric vehicle.
Photo: Bloomberg
電気自動車(EV)メーカー、米テスラの株価は今週に入って14%下げており、ここ5営業日ではS&P500種株価指数の下落寄与度2位となっている。同寄与度1位はアップル。
テスラ株が直面している問題は広範にわたる。同社が中国で抱える困難は無視できなくなっており、ウォール街の複数のアナリストが今週、同国での混乱がテスラの業績を圧迫していることについて警告した。世界的なインフレ高進を背景にリスク資産が敬遠される中、テスラ株はグロース(成長)株が売り込まれる動きにも巻き込まれている。
ETFフューチャー・ファンドの創業者でマネジングパートナーのゲーリー・ブラック氏は「テスラが下げている主因は2つある。インフレとリセッション(景気後退)が不安視される中でのマクロ経済を巡る懸念、そして中国だ」とインタビューで述べた。

大半の自動車メーカーと同様、テスラは供給不足と原材料価格の高騰に直面している。テスラは他社よりも比較的うまく困難を切り抜けてきたが、最近の中国での新型コロナウイルス感染拡大で同社の上海工場での生産に混乱が生じ、株価への重しとなっている。
同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)による米ツイッター買収計画を巡る不透明感も支援材料になっていない。
ブラック氏は「ツイッター買収が実施される限り、かつテスラ株が下げる限り、マスク氏はさらなる株式の売却を強いられ、注意散漫となりテスラにしかるべき注意を払うことができなくなると懸念される」とも話した。
原題:
Tesla Drags Down S&P 500 as Twitter Waffling, China Hit Stock(抜粋)