マスク氏ツイートの裏でアドバイザーは着々と作業-ツイッター買収へ
Michelle Davis、Liana Baker-
買収提案策定の経緯など、双方が協力して書類をまとめたと関係者
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株価翻弄など目に見える混乱の一方で交渉は比較的スムーズに進展

In this photo illustration, news about Elon Musk's bid to takeover Twitter is tweeted on April 25.
Photographer: Scott Olson/Getty Images North Americaイーロン・マスク氏の気まぐれなツイートにツイッター株が翻弄(ほんろう)されている。440億ドル(約5兆6800億円)規模のツイッター買収について、マスク氏が撤退ないし再交渉を準備しているのではないかとトレーダーは警戒。だが水面下では、マスク氏とツイッターの双方のアドバイザーが超大型買収を取りまとめる作業を着々と進めている。
買収計画がなお順調に進んでいることを裏付けるサインとみられるのは、買収提案策定の経緯やツイッターによる提案受け入れの理由を詳述する139ページから成る17日提出の書類だ。
事情に詳しい複数の関係者によると、同書類はマスク氏とツイッターの両チームが数週間にわたり協力して取りまとめた成果で、1株当たり買収価格の54.20ドルも含まれており、マスク氏自身が提出前に承認したという。
細部が非公開だとして、関係者が匿名で明らかにしたところでは、買収資金の提供を約束した銀行も同じような状況にあり、バンカーの間でマスク氏の悪ふざけを疑うメールが飛び交う一方で、買収の進展・完了に必要な文書の作成に追われている。
ツイッター取締役会は全会一致で株主にマスク氏による買収を承認するよう勧告、状況の明確化に努めている。また同社取締役会は17日、ブルームバーグ・ニュースに宛てた文書で、「われわれは取引を完了させ、合併合意を履行する意向だ」と説明した。

ツイッターの株価を含め、買収計画を巡る目に見える混乱ぶりと、非公開で比較的スムーズに進んでいる交渉の落差は、マスク氏の異例の交渉術がどのようにプロセスを形成しているかを示すもう一つの例だ。
関係者によれば、マスク氏が二の足を踏むとは全く考えていなかった双方のアドバイザーは、買収が一時的に保留になっているとのマスク氏の13日のツイートに不意を突かれたという。
ツイッターの広報担当者はコメントを控えた。マスク氏の担当者にコメントを求めたがこれまでに返答はない。
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原題:
As Musk Tweets, Advisers Plug Away to Keep Twitter Deal on Track(抜粋)