コンテンツにスキップする

金正恩総書記が全都市封鎖指示、新型コロナを初めて確認-北朝鮮

更新日時
  • 「ステルスオミクロン」が流入し深刻な状況とKCNA
  • コロナでは国際社会と協調する用意との間接的メッセージとの見方も

北朝鮮は12日、初めて新型コロナウイルス感染確認を明らかにし、金正恩朝鮮労働党総書記が全都市にロックダウン(都市封鎖)を命じた。

  国営朝鮮中央通信(KCNA)は「変異株のステルスオミクロンが流入したため、深刻な状況が生じている」と説明。金総書記が参加したこの日の党会議で当局が全国の検疫措置を「最高度緊急事態」に引き上げ、金総書記は「有害なウイルスの感染拡大を完全阻止する」ため「全ての市と郡に徹底的なロックダウン」を命じたと伝えた。

TOPSHOT-NKOREA-HEALTH-VIRUS
平壌のデパートで消毒剤を散布する従業員(2021年)
Photographer: Kim Won Jin/AFP/Getty Images

  これまで北朝鮮は新型コロナ感染の発生を認めていなかったが、日米などの専門家はこれを疑問視していた。また北朝鮮は世界からの新型コロナワクチン提供の申し出を拒否してきた。

  報道によると、北朝鮮は世界保健機関(WHO)などが主導するワクチン共同購入の国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じてワクチン供給を受ける予定だったが、COVAXの指示や規則に従うことを渋ったため供給は延期された。

  また同国は2020年8月に独自のワクチン開発に乗り出すと表明したが、それ以降、ワクチン開発の動静はほとんど伝えられていない。こうしたワクチンを巡る懸念に加え、医療体制も老朽化しているため、同国でコロナ感染が拡大した場合、悲惨な状況に陥る可能性がある。

関連記事

  韓国の北韓大学院大学の梁茂進(ヤン・ムジン)教授は「北朝鮮が午前中に会合を開き、その後直ちに国営メディアを通じて会合の結果を公表するのは極めて異例だ」とした上で、「コロナに関しては国際社会と協調する用意があるとの間接的なメッセージの可能性がある」と説明。

  こうした協調に米韓からの人道的支援が含まれる可能性があり、その場合は米朝協議再開の機運が醸成され得ると分析した。

  一方で、「コロナ禍を理由に北朝鮮が核実験の予定を延期する可能性は完全には排除できないものの、国民の間に不安が広がった場合、国民の関心をコロナから逸らすために一段と強硬な姿勢を取り、さらなる挑発を推し進めるかもしれない」と梁教授は指摘した。

原題:Kim Orders Lockdown After North Korea Reports First Covid Case(抜粋)

North Korea Says It Has Its First Covid Case, Orders Lockdown(抜粋)

(識者のコメントを追加して更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE