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Jパワーに脱炭素戦略の強化求める株主提案、英マンら機関投資家3社

  • 科学的根拠に基づくGHG削減目標の設定や事業計画開示を要求
  • Jパワーの脱炭素戦略では競争力失う懸念、会社側と数カ月の協議

石炭火力国内最大手の電源開発(Jパワー)に対し、海外の大手機関投資家3社が脱炭素戦略の強化を求める共同株主提案を行ったことが分かった。

  共同提案したのは世界最大の上場ヘッジファンド運用会社である英マン・グループ、大手資産運用会社の仏アムンディ、英HSBCアセットマネジメント。Jパワーに対し3社は、科学的根拠に基づく温室効果ガス(GHG)削減目標の設定に加え、達成に向けた事業計画の開示などを要求。3社と共同で定款の一部変更を求める環境保護団体のオーストラリア企業責任センター(ACCR)が発表した。

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Jパワーの本社ビルとロゴ
Photographer: Charles Pertwee/Bloomberg News.

  ACCRによると、機関投資家が主導する気候変動に関する株主提案が出されるのは日本では初めて。ACCRでエグゼクティブ・ディレクターを務めるブリン・オブライアン氏によると、同団体はJパワー株を3万株保有。これは発行済み株式全体の約0.016%に当たる。アムンディはJパワー株の保有分についてコメントを控えた。HSBCからは現時点でコメントが得られていない。

  Jパワーは昨年2月、水素・アンモニアの活用や再生可能エネルギーの拡大などを柱とするカーボンニュートラル実現に向けた長期戦略「ブルーミッション2050」を発表。マンなどの機関投資家らは、同戦略ではJパワーが将来的に競争力を失う懸念があるため、会社側と数カ月にわたり協議を重ねてきたという。

  Jパワーの広報担当は提案をすでに受け取っており、賛否については検討中だとコメントした。取締役会として意見を集約でき次第、公表するとしている。

  英国の気候シンクタンク、トランジション・ゼロは同日発表したリポートで、Jパワーの長期戦略には海外の排出量が含まれていないことや石炭火力の明確な廃止スケジュールがないことを問題点として挙げた。また、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量を40%削減するという同社の中間目標についても、「範囲と野心の両面」で投資家の期待に沿っていないとみている。

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