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SPAC市場撤退の動きは米銀のリスク認識の表れ-SEC委員長

  • 規制改正でSPAC買収先は従来IPOと同様の扱いに
  • ゴールドマンやBofAがSPAC関連業務から手を引く動き

米大手銀行が特別買収目的会社(SPAC)に関連する取引から手を引きつつあるのは、こうした取引に絡む規制上のリスクへの懸念の表れだと、米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長は指摘した。

  ゲンスラー委員長は具体的な企業には触れなかったが、かつて活況を呈したSPAC市場に言及した背景には、ゴールドマン・サックス・グループバンク・オブ・アメリカ(BofA)シティグループがSPAC関連取引から距離を置きつつある状況がある。

  SECの規制への警戒感から、ゴールドマンはSPAC関連の大半の業務から撤退し、BofAは一部SPACとの関係を断ち切ったと、ブルームバーグ・ニュースが9日報じていた。

ゴールドマンやBofA、SPAC市場から撤退-規制でリスク増大

  ゲンスラー委員長によると、3月にSECが示した規則案はSPAC取引やその関係者が一段の精査を受けるようにする内容。SPAC市場の監視は強化され、SPACは利益相反の可能性について一段の情報開示が必要になり、引き受け業務を手掛ける金融機関に新たな義務が課される。

SEC Chair Gary Gensler Testifies Before Senate Banking Committee
ゲンスラー委員長(2021年9月)
Photographer: Evelyn Hockstein/Reuters/Bloomberg

  同委員長はワシントンでのブルームバーグとのインタビューで、「一部の市場参加者は、従来の新規株式公開(IPO)とこうしたSPAC関連のIPOでは適用される規則が異なる可能性があると考え、一連の規則の差異からアービトラージ(裁定)が可能だと感じていた」と指摘した上で、「必ずしもコストが低めで比較的タイムリーでないことに市場は気付いた」と述べた。

  さらに、SEC提案の規則改正が実現すれば、SPACの買収先が従来IPOと同様の扱い受けることになるだろうと語った。

  ゲンスラー氏の発言についてBofAはコメントを控えた。ゴールドマンは9日、「規制環境の変化に対応」し、SPAC事業への関与を縮小しつつあると説明。シティグループは米国のSPACのIPO引き受けを一時的に停止したとブルームバーグは先月報じていた。同行は当時、コメントを控えた。

シティがSPACのIPO引き受け一時停止、監督強化案受け-関係者

原題:

SPAC Retreat Shows Wall Street Awakens to Risk, Gensler Says (1)(抜粋)

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