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米FRB、市場全般での流動性巡る状況悪化を警告-金融安定報告

  • 「突然の大幅な悪化のリスクは通常よりも高いと見受けられる」
  • 一部の商品市場に「顕著な機能不全」-ウクライナでの戦争受け

米連邦準備制度理事会(FRB)は9日、半期に一度の金融安定報告を発表し、主要な金融市場全般での流動性を巡る状況悪化を警告した。ウクライナでの戦争や金融引き締め、物価高騰などに伴うリスクの高まりが背景にある。

  FRBはその中で、「一部の指標によれば、発行間もない現物の米財務省証券と株価指数先物の市場では、流動性が2021年終盤以降に低下してきた」と指摘。「最近の流動性の状況悪化は過去の一部の事例ほど極端ではないものの、突然の大幅な悪化のリスクは通常よりも高いと見受けられる」との分析を示した。

Biden's Economic Plan At Risk Of Delays Amid Democratic Rifts
ワシントンのFRB本部
Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg

  また、「それに加え、ロシアによるウクライナ侵攻以来、原油先物市場では時々、流動性に幾分逼迫(ひっぱく)が見られる一方、その他の影響を受けた一部の商品市場は顕著な機能不全に陥っている」とも論評した。

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  先に上院でFRB副議長指名が承認されたブレイナード理事は報告書の発表に合わせた声明で、ウクライナでの戦争が引き金となって、「商品市場では大幅な価格変動や証拠金請求の動きが生じるとともに、大手金融機関が波及効果にさらされるかもしれない潜在的な経路が浮き彫りとなった」とコメントした。

  その上で、「金融安定の観点から見ると、参加者の大部分は関連清算機関のメンバーである大手銀行もしくはブローカーディーラーを通じて商品先物市場にアクセスしているため、顧客が異例の高額証拠金請求に直面した場合、これらの清算機関メンバーもリスクにさらされる」とし、「連邦準備制度は国内および国際的な規制当局と協力して、商品市場参加者のエクスポージャーと中核的な金融システムとのリンクについて理解を深めている」と説明した。

  FRBは報告書で「米国での高インフレと金利上昇は国内経済活動や資産価格、信用の質、金融状況全般にマイナスの影響を及ぼす恐れがある」と指摘したのに加え、米住宅のバリュエーションの高まりを踏まえれば、「特にショックに敏感である可能性がある」と明記した。

原題:Fed Warns of Worsening Market Liquidity in Stability Report (1)(抜粋)

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