コンテンツにスキップする

製鉄所で抵抗続ける連隊、救出プラン要請-ロシア軍の攻撃さらに激化

  • アゾフ連隊のサモイレンコ氏がアゾフスターリ製鉄所からズーム会見
  • 「われわれは基本的に死者同然」、恐れずに戦っていると発言

ロシアのプーチン大統領は、9日の対ドイツ戦勝記念日までに、ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリのアゾフスターリ製鉄所で抵抗を続ける「アゾフ連隊」の拘束ないし降伏といった成果を期待していたかもしれないが、それにはまだ時間がかかりそうだ。

  同連隊の情報担当幹部、イリア・サモイレンコ氏は8日のオンライン記者会見で、降伏は自殺に等しいと語り、まだしばらく抵抗を継続するのに十分な食料と武器があると発言した。

  サモイレンコ氏は同連隊が置かれた状況について、厳しさが増しており結局のところ勝算のないものである公算が大きいと説明。ウクライナ政府が南部の防衛に失敗し同製鉄所を見捨てたと述べ、政府に対する不満も明らかにした。

  同氏は「ロシアはわれわれの命に関心がないため、降伏は選択肢ではない」と述べ、戦争犯罪を目撃した同連隊の関係者をロシア当局が生かしておくわけがないと指摘。「われわれは基本的に死者同然だ。われわれの大多数はそれを知っているため、このように恐れずに戦っている」と語った。

  サモイレンコ氏のズーム経由の会見後、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は「大統領が外国の指導者や国際機関と交わす全ての会話では、アゾフスターリを終始取り上げている」とコメントした。

relates to 製鉄所で抵抗続ける連隊、救出プラン要請-ロシア軍の攻撃さらに激化
アゾフスターリ製鉄所からオンラインで記者会見するサモイレンコ氏
Source: Bloomberg

  ウクライナのベレシチューク副首相は7日、アゾフスターリ製鉄所構内に取り残されていた全ての女性と子供、高齢者の退避が完了したことを明らかにした。

  ロシアのフスヌリン副首相は8日、ソーシャルメディアの「テレグラム」で、マリウポリを含むウクライナ東部の最近「解放された」地域を訪問したところだと発言。「この地域では平穏な生活の回復が始まる。やるべきことが多い」と語った。

  ロシア政府は、旧ソ連時代の第2次世界大戦でのナチス・ドイツに対する勝利を祝う軍事パレードを準備している。マリウポリでも何らかのパレードが実施されるとみられている。

  サモイレンコ氏によれば、アゾフスターリ製鉄所への空爆と砲撃は8日も続き、民間人退避後に激しさを増した。ロシア軍はさらに、製鉄所の制圧を目指し100人程度の地上部隊のグループを複数投入しているという。

  製鉄所のトンネル内で戦闘が始まったのかとの質問に対し、サモイレンコ氏は「われわれは準備ができている」と語った。

  どのような救出作戦を望むかとの問いには、マリウポリから200キロ余り離れたザポリージャからウクライナ軍の一部の旅団を直ちに進軍させるべきだと述べた。ただ、強固なロシア軍を突破するには数カ月かかることも認めた。

  そのため同連隊は政治的な合意を期待しているとサモイレンコ氏は述べ、外国の介入を呼び掛けた。「ロシアを恐れるのをやめることはそれほど難しくない。立ち上がって戦うだけのことだ」と語った。

RUSSIANS INVADE UKRAINE -- APRIL 9, 2022:  09 Maxar satellite imagery overview of Azovstal Iron and Steel Works, eastern Mariupol, Ukraine.  9april2022_ge1.   Please use: Satellite image (c) 2022 Maxar Technologies.
アゾフスターリ製鉄所の衛星画像
Source: Maxar/Getty Images

 

原題:Mariupol Steel Plant’s ‘Dead Men’ Defenders Call for Rescue Plan(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE