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FOMC後に揺れた世界の金融市場、中国リスクにも警戒強まる

  • 投資家は「ゼロコロナ」を維持する中国当局への懸念を強めている
  • 米国から中国へのボラティリティー波及を注視-モルガンS
An investor looks at screens showing stock market movements at a securities company in Nanjing.

An investor looks at screens showing stock market movements at a securities company in Nanjing.

Photographer: STR/AFP

中国の景気減速と米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策引き締めという組み合わせが、世界の金融市場を揺るがしている。イングランド銀行(英中央銀行)による景気後退(リセッション)への警告から米労働生産性指数の大幅低下など、今週は相場の下げ材料が相次いだが、中国共産党指導部が打ち出した姿勢も市場のセンチメントを一段と損ねる要因となった。 

中国共産党指導部、「ゼロコロナ」に疑い挟むべきでないと警告

  中国共産党中央政治局常務委員会は習近平国家主席が主宰した会議で、新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」戦略には疑いを挟まないよう警告。陸挺氏ら野村ホールディングスのエコノミストチームは「会議では経済についてほとんど触れられなかった」と指摘した。

中国が「ゼロコロナ」捨てる日、変化の兆し読み取る注目材料

  投資家は中国当局の姿勢にますます神経をとがらせている。本土株の指標CSI300指数は5日に2.5%下落し、年初来では21%安となった。オフショア市場で取引される中国人民元は、18カ月ぶりに1ドル=6.7元台に下落した。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストは、世界的な株安と密接に関係してきた人民元安サイクルが再び起きているとの見方を示した。

  アジェイ・シン・カプール氏率いる同行の株式戦略チームは、人民元は年内に1ドル=6.8元まで下げると予想。6日のリポートで「中国株には慎重姿勢を維持している。共同富裕と国家再生の目標、さらに今ではゼロコロナを優先させている政策当局者の姿勢は、利益の最大化と株式市場のパフォーマンスにとって妨げとなる恐れがある」と記した。

China's currency weakens past key level offshore
 
 

  リスク要因はゼロコロナだけにとどまらない。バイデン米政権が中国の監視システムメーカーに追加制裁を科す可能性があるとの報道は、結束を強めた欧米の対中姿勢が厳しさを増すとの懸念を強めている。また、中国の政府機関などで外国製コンピューターの排除が始まっているとの報道は、世界の2大経済のデカップリング(切り離し)がさらに進むことを示唆している。

  米利上げ、インフレ懸念、ウクライナでの戦争が重なり、世界の株式市場では週を追うごとに売り圧力が強まっている。

歴史的な相場下落はまだ終わっていない-BofAストラテジスト

  モルガン・スタンレーのクオンツストラテジスト、ギルバート・ウォン氏(香港在勤)は「中国市場のセンチメントを持続的に反転させる材料が短期的には見当たらないため、ディフェンシブな姿勢の維持を推奨する」とし、「米国から中国へのボラティリティーの波及を注視している」と述べた。

原題:

China Danger Strikes Fear Into Global Investors Stumbling on Fed(抜粋)

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