新しい「マクロ経済環境」の中でより高金利が必要に-ECB理事
Jana Randow、Stephanie Flanders-
金融当局はエネルギー価格高騰をもはや無視できない
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賃金への影響、いずれ表れないと考えるのは現実的ではない

ウクライナでの戦争と気候変動への対策が新しい「マクロ経済環境」を生み出したため、中央銀行のインフレ抑制能力に対する消費者の信頼を維持するためにより高い金利が必要となりそうだと欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事が語った。
同理事はブルームバーグのポッドキャストで、当局者らはエネルギー価格高騰について一時的なものであり、金融政策によって制御はできないとしていたが、もはや無視できないと述べ、地球温暖化対策が不平等を過度に引き起こさないよう補償措置を検討するよう各国政府に促した。
「エネルギー価格ショックの性質は変化し、より永続的で構造的な要素を持つようになった」とシュナーベル理事は指摘。「これによるインフレへの影響を見過ごしてよいとはもはや明言できない。インフレ期待が底離れするリスクがあるからだ」と話した。
「賃金への影響がいずれ表れないと考えるのは現実的ではない」と、インフレスパイラルに陥るリスクを警告。「そうなれば非常に危険だ」と主張した。
原題:ECB’s Schnabel Sees Climate Change, War Leading to Higher Rates (抜粋)
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