ウォール街ボーナス、一部で最大40%減も-ディールや引き受け低迷で
Jennifer Surane-
インフレが実質的な報酬に著しい影響及ぼす-アラン・ジョンソン氏
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トレーダーらのボーナスは最大20%増も、ボラティリティーが追い風

A train departs the Wall Street subway station near the New York Stock Exchange.
Photographer: Michael Nagle/Bloombergウォール街の金融機関では2022年のボーナスが最大で40%減額となる可能性がある。報酬コンサルティング会社ジョンソン・アソシエーツのマネジングディレクター、アラン・ジョンソン氏が最新のリポートでこうした予想を示した。新規株式公開(IPO)や引き受け業務の低迷が続いているためだという。
ジョンソン氏は5日のリポートで、数十年ぶりの高インフレも影響すると指摘。「ここ数十年で初めて、インフレが実質的な報酬に著しい影響を及ぼす」と述べた。
金利上昇とそれに伴う借り入れコスト上昇がディールを妨げている一方で、ボラティリティーは株式引き受け市場から活気を奪っている。その結果、ディールメーカーのボーナスは最大20%、アンダーライターは最大40%それぞれ下がる可能性があると、ジョンソン氏は予想した。
これに対し、トレーダーらは高いボラティリティーの恩恵を享受している。ボラティリティーは売買高の拡大につながり、ウォール街の大手銀行の収入を支えている。株式トレーダーの報酬は最大10%、債券トレーダーは同20%増加する可能性がある。
銀行はコスト抑制を目指しており、人員については増強するよりも、現状維持に務めるだろうと、ジョンソン氏は記した。
原題:
Wall Street Bonuses Seen Sliding Up to 40% on Banking Slump(抜粋)
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