アリババ株が一時急落、馬氏を当局拘束の臆測-人違い示唆で下げ縮小
Bloomberg News
Red flags flutter in the wind near the Chinese national emblem outside the Great Hall of the People.
Photographer: Feng Li/Getty Images AsiaPac3日の香港株式市場で、中国の電子商取引大手アリババグループの株価が一時急落。共同創業者の馬雲(ジャック・マー)氏を当局が拘束したとの臆測が流れたためで、当局の締め付けが続く同社に投資家の不安が消えていないことを浮き彫りにした。
アリババ株は一時9.4%安となり、約260億ドル(約3兆4000億円)の時価総額が吹き飛んだ。同社が本社を構える杭州市当局が「馬氏」に刑事上の強制措置を科したと、中国国営中央テレビ(CCTV)が報じたことに反応した。
だがその後、問題となった「馬氏」の氏名は三文字だと杭州市の警察当局が説明し、株価は急速に下げを縮めた。馬雲氏は二文字のため、人違いであることが示唆された。

フォーサイス・バー・アジアのアナリスト、ウィラー・チェン氏は、投資家の反応は「テクノロジーセクターに対する地合いが比較的弱いことを示している」と指摘。「今回の問題では、市場はやや敏感になり過ぎているように思う」と語った。
共産党機関紙・人民日報系の環球時報が匿名の情報源を引用して報じたところによると、問題の「馬氏」はIT企業のハードウエア研究・開発担当のディレクター。CCTVはこの人物が国家権力の転覆や国の安全保障を危うくする活動に関わったとして起訴され、4月25日から「強制措置」の下に置かれていると伝えた。
原題:
Alibaba Recovers After Report on ‘Ma’ Briefly Erased $26 Billion(抜粋)
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