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ツイッター買収資金調達、計算式を怪しくしたマスク氏のテスラ株売却

  • 85億ドル相当のテスラ株売却、自己資金増えるも担保株が減少
  • テスラ株の下げによっては、マージンローンの確保にリスクも
Elon Musk’s Twitter account is displayed on the screen of an iPhone.

Elon Musk’s Twitter account is displayed on the screen of an iPhone.

Photographer: Chesnot/Getty Images Europe

米電気自動車大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が85億ドル(約1兆1060億円)相当を超える保有株を売却したことで、同氏がツイッター買収資金440億ドルを調達する計算式が若干怪しくなってきた。

  マスク氏はツイッター買収のために銀行からの130億ドルと、テスラ株を裏付けとしたマージンローン(証券担保融資)125億ドル、自己資金210億ドルを用意したと述べていた。

マスク氏、テスラ株85億ドルを売却-ツイッター買収合意発表後に (1)

  最新の自社株売却に先立つ時点で、同氏が自己資金210億ドルに充てる現金と投資は合わせて約30億ドルだったとブルームバーグは算出。テスラ株を手放すことによって、この額は約115億ドルに増えた。

  しかし株式売却は同時に、マスク氏がマージンローンに差し出す株式を減らしてしまった。同ローンでは借り入れ比率(LTVレシオ)が当初20%とされており、マスク氏は625億ドル相当のテスラ株を差し出す必要がある。

  同氏が現在保有するテスラ株は1億6300万株、1460億ドル相当だが、半分以上はすでに別の個人債務の裏付けとなっていることが、最新の委任状説明書に記されている。テスラ株が837ドルを割り込めば、つまり現在の株価から約7%下げれば、マスク氏はローンを裏付けるための株式が不足することになる。テスラ株は最近では28日、821.70ドルまで下げている。

  この計算はマスク氏がテスラのオプションに関連した株式を差し出すことができないことを前提にしている。届け出文書によれば、「いかなるロックアップや売却規制」も設けられていないことが担保の条件とされている。同氏が保有するオプションを株式に転換しても5年間は売却を許されない。

  マスク氏はこれまで、ツイッター買収に加わるよう株式投資家に説得を試みる意向を明らかにしている。うまくいけば、同氏が負担しなくてはならない額は減る。

  同氏は28日のツイートで、「きょうを最後にテスラ株を追加で売る計画はない」と言明した。しかし同日にさらに株式を売却していた場合、その事実を規制当局へ届け出る時間はまだ残されている。

原題:Musk’s Twitter Math Gets Trickier as Tesla Stock Sales Mount Up(抜粋)

 

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