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【ウクライナ】アゾフスタリ製鉄所から約100人避難、救出継続へ

更新日時
  • ドイツ首相、ウクライナへの武器提供は「必要な行為」
  • ペロシ米下院議長、ウクライナ大統領と会談-キーウを訪問

ウクライナのゼレンスキー大統領は、同国南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所からこれまでに民間人およそ100人が避難したことを確認した。4月30日には子供と女性20人程度が同製鉄所から避難していた。

  ペロシ米下院議長は複数の民主党議員らとともに、事前の発表なしにウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領と会談。ペロシ議長は戦闘への支援継続を表明し、総額330億ドル(約4兆2800億円)の緊急資金提供を可能にする法案の可決に向け米議会が取り組んでいることを説明した。

  ゼレンスキー大統領は4月30日夜、同国東部でロシアが攻撃を強化しているとした上で、ロシア軍兵士に戦闘停止を呼び掛けた。ドイツのショルツ首相は、同国がウクライナに武器を供給することは「今や必要とされている行為となった」と語った。

コラムとQuickTake

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

アゾフスタリ製鉄所からの100人が避難-ゼレンスキー大統領

  ゼレンスキー大統領は南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から民間人が避難したことを確認。避難民はザポリージャに移されると話した。これまでに100人余りが避難しており、活動は続くとウクライナのベレシチューク副首相は述べた。国連と世界赤十字も避難活動が行われていることを確認した。

ドイツのウクライナへの武器提供は「必要な行為」-ショルツ首相

  ドイツのショルツ首相は1日、ロシアと戦う武器をウクライナに提供することは「今や必要とされている行為となった」と語った。ウクライナが「防衛できるように、武器を届けることで支援する」と、メーデーにちなむ労働組合イベントで語った。他の欧州諸国が申し出ている支援の規模を踏まえると、ドイツが武器提供を拒むことは「時代に反する」とも述べた。

ペロシ米下院議長、ゼレンスキー大統領と会談-キーウ訪問

  ペロシ米下院議長は事前の発表なしにキーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した。大統領は1日早くにツイッターへのビデオ投稿で訪問の様子を伝え、「われわれの国家の主権および領土の一体性を守ることへの支援に感謝する」とツイートした。

  ビデオにはペロシ議長や同行した他の米議員らと握手するゼレンスキー大統領の姿が映されていた。ペロシ議長にはアダム・シフ下院議員(民主)、ジェイソン・クロウ下院議員(同)らが同行している。

子どもと女性20人がアゾフスタリ製鉄所から避難-ウクライナ軍

  ロシア軍に包囲されているウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から4月30日、子どもと女性20人程度が避難した。ウクライナ軍が明らかにした。

ウクライナ外相、ロシアとの停戦に向けて中国に支援要請-新華社

  ウクライナのクレバ外相はロシアとの停戦合意実現に向けて、中国に対しロシアに圧力をかけるよう要請したことを中国国営の新華社通信とのインタビューで明らかにした。

ロシア軍、オデーサの空港を空爆

  ウクライナ南部の黒海に面する要衝、オデーサ(オデッサ)周辺で30日夕、複数の爆発音があったとCNNが報じた。ウクライナ軍はテレグラムで、同市の空港の滑走路が損傷したと明らかにした。

ウクライナ東部、ロシア進軍に遅れ-ISW

   米シンクタンクの戦争研究所(ISW)によると、ドンバス地方を巡る攻防が続く中で、ウクライナ軍は同国東部でロシア側の進軍を遅らせている。ロシア軍はここ1日で、セベロドネツクの西でわずかに進軍するにとどまっており、イジューム周辺の前線では前進できなかったという。

ゼレンスキー大統領、ドンバス地方での「残忍な爆撃」非難

  ゼレンスキー大統領は29日夜のビデオ演説で、ロシアはドンバス地方とその住民を実質的に消し去ることを目指しているとの見解を示した。

  同大統領は「インフラや住宅地に絶えず続く残忍な爆撃やロシアによる攻撃は、ロシアがこの地域の全ての人々を一掃することを狙っていることを示している」とし、「われわれの土地や人々を守ることは文字通り命懸けの戦いだ」と述べた。

ロシア、制裁対応で脱ドル目指す-ラブロフ外相

  ロシアのラブロフ外相は中国国営新華社通信との書面インタビューで、ウクライナでの戦争を巡る対ロシア制裁への対応策として、脱ドルや輸入品の代替を目指す一方、主要技術の独立強化を図ると表明した。

  ロシアとウクライナの代表団が可能な合意案に向けて取り組む中、ラブロフ外相はウクライナとの交渉がビデオ会議経由で日々行われていると指摘。協議に関しては中国の外交官とも情報を共有しているとした。

  ラブロフ氏は「進展は容易ではないが、われわれは交渉の継続には賛成だ」と言明した。

ロシア、制裁対応で脱ドル目指す-外相が新華社と書面インタビュー

米国防総省報道官、「卑劣」とプーチン政権非難

  米国防総省のカービー報道官は29日、ロシアがウクライナで採用する戦術の「卑劣さ」やウクライナでの戦争に至る理由に関してプーチン政権が展開する「異常な」主張を巡り、プーチン氏を非難した。

  同報道官は記者団に対し、「ロシアは標的設定で正確であろうともしない」と時折言葉を詰まらせ、「これはまさに最も冷酷で最も卑劣なタイプの残忍さだ」と述べた。カービー氏が感情的に批判を展開するのは珍しい。

  カービー報道官は、米国が供与した武器の使用に関してウクライナ側にドイツなど国外3カ所で訓練を提供しているとも説明した。

カービー報道官
Source: Bloomberg

ロシア、ガス代金のルーブル支払いルール明確化

  ロシア当局は天然ガス代金のルーブル支払いについて、欧州の顧客がどのように義務付けられているか、ルールを明確化した。ロシアから今後もガス供給を受けるには欧州連合(EU)の制裁違反を余儀なくされるとの懸念が広がる中、条件をやや緩和した。

  ロシア中央銀行は29日公表した文書で、買い手が外貨口座への入金を誠実に行えば、ガスプロムバンクがルーブルに換金できなくても制裁による障害でない限りはガス供給が止まることはないと説明した。

モルドバ、情勢の安定化に取り組む

  モルドバのポペスク外相はブルームバーグテレビジョンで、「沿ドニエストル共和国」とロシア系住民が称して分離独立を宣言した同国東部地域で相次いだ爆発について、「モルドバは敵対的な軍事行動の差し迫った標的にはなっていない」と述べた。内部勢力が緊張を高めたり、同国を不安定化させたりしようとしている可能性があるとし、「情勢を落ち着かせるため常時取り組んでいる」と表明した。

ロシア、デフォルト回避へ行動

  ロシア財務省は29日、ドル建てのソブリン債2本の支払いをドルで行ったと発表した。支払額は22年償還債が5億6480万ドル、42年償還債が8440万ドルで、ほぼ不可避とみられていたソブリン債のデフォルト(債務不履行)は避けられる可能性が出てきた。

ロシア、ドル建てソブリン債の支払いをドルで実施-財務省発表

ルーマニア、政府ウェブサイトを親ロシアハッカーが攻撃

  ルーマニア政府は複数のウェブサイトが親ロシア派のハッカーに攻撃されたと発表した。ルーマニア情報当局によると、「キルネット」と呼ばれるハッカー集団が「DDoS攻撃」を仕掛け、ルーマニアの国防省や国営鉄道、国境警備当局、金融機関などのウェブサイトが数時間にわたり閉鎖された。チオラク国会議長は今週、隣接するウクライナに軍事支援を提供する可能性を検討していると述べていた。

ロシア中銀、予想上回る大幅利下げ

  ロシア中央銀行は29日、政策金利を3ポイント引き下げて14%とし、追加利下げの可能性を示唆した。国際的な制裁措置で打撃を受けた経済の支援に、優先事項をシフトする。

Sharp Shift

Bank of Russia slashes growth outlook on war, sanctions

Source: Federal Statistics Service, Bank of Russia's forecast from Feb. 11, April 29

ウクライナ外相、英外相と武器追加供給を協議

  ウクライナのクレバ外相は英国のトラス外相と武器の追加供給を話し合ったと明らかにした。両者はまた「欧州で実体を伴うロシア産原油の禁輸を可及的速やかに導入する必要があるとの点で一致」したほか、安全保障の確約についても協議した。

米国人、ウクライナでの戦闘中に死亡-ABC

  元米海兵隊員のジョセフ・キャンセル氏がウクライナ側に立ってロシア軍と戦い、戦場で死亡したと、ABCニュースが報じた。米国籍のキャンセル氏(22)はロシアの侵攻を撃退する戦闘に加わることを「熱心に志願していた」と、同氏の妻が語ったという。

プーチン大統領のG20サミット出席、ロシア大統領府は明言せず

  インドネシアで開催されるG20(20カ国・地域)サミットに向けてロシアは準備しているが、参加の詳細を話し合うのは時期尚早だと、ペスコフ大統領報道官が記者会見で語った。このサミットでプーチン氏とウクライナのゼレンスキー大統領が相対する可能性を問われて回答した。

  これに先立ち、インドネシアのジョコ大統領は両者をサミットに招待したと明らかにしていた。G20サミットの成功に貢献するためロシアは「必要なこと全て、可能なこと全て」を実行するとプーチン氏がジョコ氏に約束したと、ペスコフ氏は述べたが詳細は控えた。

G20サミットにプーチン氏とゼレンスキー氏が招待承諾-インドネシア

  インドネシアのジョコ大統領は、11月にバリ島で開かれるG20サミットへの招待をウクライナのゼレンスキー大統領、ロシアのプーチン大統領がともに受け入れたと発表した。本人が出席するかどうかは明らかでない。

  ジョコ氏は29日にプーチン氏と電話で会談し、和平協議を支援する「用意がある」と表明したという。ジョコ氏は今週、ゼレンスキー氏とも電話会談し、G20サミットへの招待を伝えていた。

対ロ交渉ではウクライナの戦果必要

  ウクライナのポドリャク大統領府顧問はブルームバーグとのインタビューで、ロシアとの交渉が実を結ぶには、ウクライナ側が戦闘でさらに成果を上げる必要があるとの見解を明らかにした。同氏はまた、和平協議のグループが引き続き協力しているが、「対面での次回会談の日程を予想するのは難しい」と語った。

キーウにミサイル2発着弾

  キーウのクリチコ市長によると、首都中心部にミサイル2発が着弾した。10人が負傷したという。オデッサなどへの攻撃も伝えられた。

追加的戦争犯罪や偽の住民投票はレッドライン

  ポドリャク大統領府顧問はブルームバーグテレビジョンに対し、ロシアがウクライナへの攻撃を推し進めており、両国の直接の和平交渉が停止状態にあると語った。同氏は交渉をストップさせる可能性がある「レッドライン」として、追加的な戦争犯罪の可能性やマリウポリの破壊、ウクライナ領土での偽の住民投票を挙げた。

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原題:Ukraine Latest: Zelenskiy Says 100 Evacuated From Azovstal(抜粋)、Ukraine Latest: Pelosi in Kyiv; Moscow Tightens Grip on Kherson(抜粋)

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