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SMBC日興、前期決算で約100億円のマイナス影響-相場操縦事件

更新日時
  • 社債引き受けやトレーディングに打撃、今期も「一定程度」見込む
  • 「ブロックオファー」取引は少なくとも公判開始まで再開しない意向

SMBC日興証券の牛島真丞常務執行役員(企画統括兼財務担当)は28日のオンライン決算会見で、法人としての同社と元副社長らが起訴された一連の金融商品取引法違反(相場操縦)事件を受け、2022年3月期(前期)連結決算の純営業収益ベースで100億円程度のマイナスの影響が出たと述べた。

  詳しい内訳については言及を控えたが、影響があったのは、主に社債引き受けや機関投資家の発注停止が起きているトレーディング事業など。特にトレーディングへの影響が大きかったという。事件を受け停止している「ブロックオファー」取引については、少なくとも公判開始までは再開しない意向を示した。

  同社が同日発表した前期の純営業収益は、地政学リスクや相場操縦事件の影響を受け前年同期比6.6%減の3551億円となった。1-3月(第4四半期)は純利益が同88%減の19億6500万円と大幅に落ち込んだ。経常損益は約6億円の赤字と09年に三井住友フィナンシャルグループ傘下になって四半期ベースで初の損失を計上した。

  今期への影響について牛島常務は、事業のパイプラインは「昨年と同様に確保している」としたものの、実現するかは顧客次第であるため、影響を測りかねている面があると説明。「一定程度の影響は出ると思っているがまだ読み込んでいない」と述べるにとどめた。

Financial Institutions in Japan As Libor Expiry Looms
SMBC日興のロゴ
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg

  SMBC日興を舞台にした相場操縦事件では、株主が株式を大量処分する際に用いられる「ブロックオファー」と呼ばれる取引で特定銘柄の株価を不当に維持したとして、元副社長の佐藤俊弘被告(59)ら6人が起訴された。不正取引の対象となった銘柄は10銘柄に及ぶ。

  事件を受け金融資本市場では、既にSMBC日興を社債の引き受け主幹事や新規株式公開(IPO)の引き受け会社から除外する動きが出ているほか、一部の国内大手機関投資家が同社との取引を全面停止するなど影響が広がっていた。

  SMBC日興の親会社の三井住友FGは5月13日に22年3月期の連結決算を発表する予定だ。  

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