大和証G、1-3月期の純利益は65%減-リテールなど不振で
谷口崇子、中道敬-
通期の純利益は13%減の949億円、アナリスト予想983億円を下回る
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250億円の自社株買いと7.6%分の自社株消却も発表

Signage for Daiwa Securities Co., a unit of Daiwa Securities Group Inc., displayed outside one of the company's branches in Tokyo. Daiwa Securities Group is scheduled to release earnings figures on April 27.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg大和証券グループ本社が27日発表した2022年1-3月期(第4四半期)連結純利益は前年同期比65%減の180億円だった。ホールセール部門が落ち込んだほか、リテール部門も不振だった。
1-3月期の主な収益(増減は前年同期との比較) |
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同日、電話会見した佐藤英二最高財務責任者(CFO)は、リテールの足元の状況について「引き続き不安定な相場展開だが、顧客アクティビティは2月を底に回復傾向にある」と述べた。1ー3月期は株式投信販売や外国株売買が減少した。
1ー3月期のセグメント別の純営業収益(増減は前年同期との比較) |
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22年3月期通期の純利益は前の期比13%減の949億円だった。ブルームバーグが集計したアナリスト予想の平均983億円を下回った。企業の合併・買収(M&A)収益は過去最高を更新した。
期末配当は1株当たり16円(前年同期は25円)とし、年間配当は同33円(同36円)となる。発行済み株式総数の2.2%、250億円を上限とする自社株買いの実施も発表した。5月10日付で発行済み株式総数の7.6%分の自社株消却も実施する。
また、大和証Gは同日、日本郵政との提携で最初の商品となる「ゆうちょファンドラップ」を5月9日からゆうちょ銀行で販売すると発表した。金融機関に運用を一任する商品。
佐藤CFOはゆうちょ銀の巨大な顧客基盤や事前アンケートでの顧客の資産形成への関心の高さから「このビジネスは大きく拡大すると思っている」と述べ、「数年の間に残高で1兆円規模になることを期待したい」と意気込んだ。
