日本株3日ぶり反発、成長銘柄に見直し買い-商社など資源関連は安い
田端桂子
更新日時
東京株式相場は3営業日ぶりに反発。米国市場で長期金利の低下に伴いグロース(成長)株に資金が戻った流れを受け、日本でも株価純資産倍率(PBR)などの高い銘柄に見直し買いが入った。半面、中国でロックダウンが拡大する不安がくすぶり、相場上昇の勢いは乏しかった。商品相場が下落し、商社や石油・石炭製品といった資源関連銘柄は値を下げた。
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市場関係者の見方
楽天証券経済研究所の土信田雅之シニアマーケットアナリスト
- 米国市場で長期金利が低下しハイテク株が上昇したことを受けて、日本株も買いが優勢だ
- ナスダック銘柄などグロース株の底打ちはまだ確認できていないものの、米金融政策の正常化をずいぶん織り込んだ水準になったとの認識が市場に広がっている
- ただ中国のロックダウン拡大による経済への影響を見極めるため、買いの勢いは限定的だ。日銀会合や大型連休、米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているのも買いづらくしている
岩井コスモ証券の投資調査部の有沢正一部長
- 米株高の流れを受けて投資家心理が改善した。先週末からきのうまで大幅に下落した反動が出た面もある
- 連休中の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて外部環境の不透明感が強い中でも、株式市場は企業業績といったミクロ面の材料を手掛かりに活性化していきそうだ
東証33業種
上昇率上位 | 陸運、ゴム製品、情報・通信、サービス、金属製品、不動産 |
下落率上位 | 鉱業、非鉄金属、海運、その他製品、保険、卸売、銀行 |
背景
- 25日の米10年債利回りは2.82%程度と約8ベーシスポイント低下
- ニューヨーク原油先物は3.5%安の1バレル=98.54ドルと大幅続落
- LMEで金属が急落-中国のロックダウンや米欧の利上げ巡る懸念で
- 中国、北京市の大規模検査を12区に拡大-ロックダウン懸念高まる
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