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文政権下で冷え切った日韓関係、尹大統領就任で高まる改善期待

  • 韓国の代表団、24日から5日間の日程で日本を訪問
  • 日韓関係の修復、韓国の国民世論が壁になる可能性も
Yoon Suk-yeol, South Korea's president-elect, speaks at his campaign office in the National Assembly in Seoul, South Korea, on Wednesday, March 9, 2022. 

Yoon Suk-yeol, South Korea's president-elect, speaks at his campaign office in the National Assembly in Seoul, South Korea, on Wednesday, March 9, 2022. 

Photographer: SeongJoon Cho/Bloomberg

ここ数年悪化の一途をたどっていた日韓関係に転機が訪れそうだ。韓国の尹錫悦次期大統領は日本に歩み寄る姿勢を見せている。

  韓国の代表団が24日から5日間の日程で日本を訪問する。5月10日に大統領に就任予定の尹氏は、文在寅政権下で悪化した日韓関係の修復に意欲を示している。尹氏はすでに米国に代表団を派遣しており、中国にも就任前に送る予定だ。

  共に米国の同盟国である日韓の関係改善は、バイデン政権にとっても歓迎すべき展開となる公算が大きい。米国は、中国と北朝鮮が突きつける安全保障上の脅威に対抗し、中国の干渉を受けることなく半導体など主要製品のサプライチェーンを確保するために日韓に協力を求めている。

  保守系最大野党「国民の力」の尹氏は外交でタカ派姿勢を取る意向を示しており、これは岸田文雄政権が取り組む安全保障上の優先課題とも一部合致するだろう。地域での脅威が高まる中、ロシアのウクライナ侵攻は日韓両国に米国への依存を再認識させており、新政権の誕生は日韓関係正常化への機会をもたらす可能性がある。

  東アジアの安全保障が専門の神田外語大学の阪田恭代教授は、尹政権下では関係修復に向けた道筋が見えると指摘。文政権の時より波長が合うのは明らかだと述べた。

  バイデン大統領は来月、韓国と日本を訪問する見込み。北朝鮮は3月に2017年以来となる大陸間弾道ミサイル(ICBM)試射を行っており、約5年ぶりに核実験を実施する兆候もみられる。

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  明知大学校のシン・ユル教授(政治学)は、韓国の安全保障には米国が不可欠であり、日本との関係修復も必要だと尹氏は認識していると指摘。「問題は歴史認識と安全保障のどちらを優先するかだ。選挙戦での公約と当選後の行動を踏まえると、尹氏は後者を優先する可能性が高い」と述べた。

  もっとも、親日的と受け止めたられた過去2人の保守系大統領は国民から批判され、支持率の低下や政策の停滞を招いており、関係改善が円滑に進むかどうかは見通しにくい。歴代大統領の中でも支持率が低く、議会の過半数を革新系が占める中で就任する尹氏にはいかなる失敗も許されない。

原題:Japan, South Korea Look to Salve Ties That Festered Under Moon (抜粋)

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