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米国債、リスク高まる-0.5ポイント利上げ4回を市場織り込み済み

  • 米国債相場は2022年に入って既に8%余り下落
  • FRB議長発言にもかかわらずインフレ期待は上昇、10年物3%突破

セントルイス連銀のブラード総裁は21日、債券市場は「安全な場所のようには見えない」と述べた。控えめ過ぎるという以外の反論はほとんど出ないだろう。

  過去1週間の新たな米国債売りは利回りがどこまで上昇するのかを見極めようとしている投資家やアナリストを動揺させた。

  バークレイズは18日に売りは行き過ぎとしていた見方をわずか1週間強で撤回した。バンク・オブ・アメリカ(BofA)は20日、買い時のようだとしたものの翌日には米国債が売られた。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長のタカ派発言を受けてトレーダーらは22日までに次の4回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5ポイントずつの利上げを織り込んだ

  アメリベット・セキュリティーズの米金利取引戦略責任者、グレゴリー・ファラネッロ氏は「今は竜巻だ。金融当局の政策がとにかく重要で、それはもはや離陸についてではない。問題は行きつく先だ」と話した。

 

Fed Rate: Market Implied vs. Forecast

Swaps price additional 200bp hikes by September and 250bp by year-end

Bloomberg

Change in Fed's interest rate target implied by overnight index swaps and eurodollar futures

  投資家が自信を失っている兆候がいたるところにある。ユーロドル先物のオプションでは今年の一連の0.75ポイント利上げに備える非常にアウト・オブ・ザ・マネーの取引への需要が浮上。米国債先物市場ではブロック取引が増えた。過去30年にわたり米国債に強気だったホイジントン・インベストメント・マネジメントが四半期報告で顧客に警鐘を鳴らした。

  米金融当局が新型コロナウイルス禍対応で導入した大規模緩和を引き揚げ始めてから米国債市場は混乱している。2022年に入って既に8%余り下落しブルームバーグが指数算出を開始した1973年以降で最悪の滑り出しだ。

  米国債は今年の米利上げ観測の高まりとともに下落してきた。21日のパウエル議長発言を受けて22日には2年債利回りが2.69%と1週間前から23ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇していた。

  パウエル議長発言にもかかわらずインフレ期待は上昇し10年物の指標は3%を突破した。「当局はインフレに対する制御を失った」とファラネッロ氏は指摘する。

  市場は現在、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標の上限が当局が想定している2.8%をそれほど大きく超えるとはみていない。ブラックロックの米州ファンダメンタル債券責任者、ボブ・ミラー氏は「最近数カ月の不安やボラティリティーにもかかわらず市場はピーク金利を3.25%と想定している」と述べ、しかしターミナルレートが「2.5%になるか3.5%になるかそれ以上」かは今後6カ月のインフレ動向次第だと述べた。

原題:

Bond Danger Builds With Fed Set to Break From Its Cautious Past(抜粋)

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