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習主席、中国のコロナ対策擁護-経済への打撃拡大でも

更新日時
  • 健康は人類の発展と進歩の前提、コロナ克服には努力必要-習主席
  • 習氏の演説、株式市場に大きな押し上げ要因提供できず-本土株下落

中国の習近平国家主席は21日、新型コロナウイルス対策として厳格なロックダウン(都市封鎖)を重視する自国の手法を擁護する一方、中国経済の対外開放になおコミットしていると表明した。

  習主席は海南省で開幕した「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」で行ったビデオ形式の演説で、各国は協力を強化し、コロナ禍に伴うここ2年の下降局面からの回復を確実にする必要があると指摘。上海のロックダウンや「ゼロコロナ」政策による負担を巡る議論には言及しなかったものの、死亡者を最小限に抑える基本的な考えをあらためて確認した。

  習氏は「われわれは人民の生命と健康を共に守る必要がある」とした上で、「安全と健康は人類の発展と進歩の前提だ。人類が新型コロナ感染症の流行に最終的に打ち勝つにはより多大な努力が求められる」と語った。

中国の習近平国家主席が海南省で開幕したボアオアジアフォーラムで演説
Source: Bloomberg

  中国はコロナ対策のロックダウンで圧迫されている景気の下支えを図っている。上海などでより厳格なコロナ対策が導入される前にもかかわらず、3月の小売売上高は既に振るわず、減少率は2020年前半以来の大きさとなり、失業率も急速に悪化した。

  IGアジアのストラテジスト、ジュンロン・イープ氏は「習氏の演説はコロナ感染症に伴うリスクをあらためて強調しつつ、改革に向けた姿勢も堅持しているように見受けられるが、これは以前から言及されていたものだ」と指摘。「市場参加者は何らかの安心材料を恐らく期待していたものの、それが実現せず、中国株式市場に大きな押し上げ要因を提供できなかったようだ」と述べた。

  中国本土株のCSI300指数は一時1.6%下落。取引開始から間もなく0.4%上昇する場面もあったが、習氏の演説を受けて下げ足を速めた。

  習主席は「中国経済の強靱(きょうじん)性や高い潜在力、機動的に動ける大きな余地、長期的な持続性という基本的な側面は変わっていない」と言明。「それが世界経済の安定や回復に多大な勢いを与えることになる」と述べた。

  習氏はロシアやウクライナ、米国に直接言及しなかったが、ロシアによるウクライナ侵攻を終わらせるため、同盟国のネットワークや金融面での影響力を行使する米国の取り組みを暗に批判。「デカップリング(切り離し)や供給の途絶、最大限の圧力をいう手法は機能しない」と主張し、衝突を減らすための新たな世界的安全保障の取り組みを提唱した。

原題:Xi Defends China’s Covid Response Amid Mounting Economic Woes(抜粋)

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