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スワップ金利10年物に上昇圧力、日銀YCC修正を見込んだ取引を反映

円金利スワップ市場で10年金利の上昇が鮮明になっている。国債買い入れオペなど金融当局からの直接的な介入を受けずに取引ができるため、日本銀行のイールドカーブ・コントロール(YCC)の政策修正を見込んだ取引が反映されているとみられている。

  10年物の円スワップ金利の上昇幅は過去1カ月間で14ベーシスポイント(bp)程度と、同じ期間の国債利回りの3倍以上に達する。モルガン・スタンレーMUFG証券の杉崎弘一債券ストラテジストは、「金利スワップは日銀が直接介入できないので、海外勢がYCCの10年金利レンジ拡大をメインシナリオにポジションを取っている」と言う。 

国債利回りとスワップレートの格差拡大
 
 

  円金利のイールドカーブの変化を国債と円金利スワップで見ると、10年国債利回りはYCCの上限0.25%付近で上昇が抑制されているのに対し、円スワップ金利は10年物を中心に上昇基調を示していることが分かる。モルガンMUFG証券の杉崎氏は、国債市場に比べて金利スワップ市場の方が海外投資家の日銀政策に対する見方をより明確に反映しやすいことに起因していると指摘する。

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政策修正に向けた取引

  日本証券業協会が発表した3月の公社債店頭売買高によると、都市銀行が長期国債を6000億円超買い越す一方、海外投資家は長期国債を過去最大2兆円超売り越した。大和証券の谷栄一郎チーフストラテジストは、「YCCの信任に基づく売買を行う都銀勢と、YCCの範囲外に妙味を見いだす海外勢というコントラストが鮮明」と指摘する。

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  資源高が続く中、輸入物価を押し上げる「悪い円安」が日銀の低金利政策の修正を促すとの見方がある。杉崎氏によると、最近の投資家の質問で最も多いのが「円安がどこまで進めば日銀が不快を感じるか」「円安を止めるために日銀は何ができるか」「4月の日銀会合でYCC解除の可能性はどれぐらいあるか」だと言い、日銀の政策目標ではない為替相場と結び付けた見方が海外勢を中心に多いと指摘する。

 

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