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金融庁がアルケゴス問題で留意点公表-「1顧客との取引でも注視を」

金融庁は20日、米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントとみられる顧客との取引関連で野村ホールディングス(HD)などが巨額損失を計上した問題で、再発防止のための留意点をまとめ、野村HDや3メガバンクなど国際的に証券事業を行う金融機関に送付した。

  発表資料などによると、金融庁は今回の巨額損失が主力事業ではなく、いわば傍流である1顧客との間のデリバティブ取引で起きたことを問題視。米国など海外当局との共同調査の結果、金融機関はヘッジファンドや機関投資家など顧客属性ごとのリスク許容度を設けたり、取引に問題が生じた場合の経営陣の責任や関与などのリスク管理対策を十分に取ったりしていなかったと指摘した。

  その上で、今後金融庁は中核事業、注力事業に加え、今回のように一定規模の損失が発生する可能性がある事業について、経営陣が自社のリスク許容量を明確に定め、顕在化した場合にもその範囲内に収まるよう適切に運営し、迅速な対応ができるよう日ごろから責任の所在や指示系統を整備しているかなど、ガバナンスやリスク管理態勢を注視していくとしている。

  この問題を巡っては、野村HDがアルケゴスとみられる顧客との取引で3111億円の損失を計上したほか、スイスのクレディ・スイス・グループや三菱UFJフィナンシャル・グループなど国内外の金融機関が影響を受けた。野村HDの北村巧財務統括責任者(CFO)は2021年7月の決算会見で、集中投資と株価の急落が重なった「非常に特殊な状況」であり、同社がリスクを過小評価した結果、対応が遅れたとの認識を持っていると述べていた。

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