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日銀の年内政策修正を45%予想、円安や物価高対応-サーベイ

  • 4月会合は9割が現状維持見込む、政策金利指針を修正との見方も
  • 8割が為替介入「可能性低い」、130円でも4割が経済にプラス

資源価格の高騰による物価上昇や約20年ぶりの水準となる円安進行を受けて、日本銀行が年内に政策修正に踏み切るとの見方がエコノミストの間で急速に広がっている。一方、政府が為替介入に踏み切る可能性は低いとの見方が大勢を占めている。

  エコノミスト45人を対象に14-19日に実施した調査によると、日銀が年内に何らかの措置を強いられる可能性は「非常に高い」と「高い」との回答が計45%と3月会合時の調査の19%から増加した。政策金利の先行きを示すフォワードガイダンスの修正を16人、現在は上下0.25%程度である長期金利の許容変動幅の拡大を15人が予想している。

調査リポート:日銀4月会合でエコノミストの9割が現状維持を予測

「高い」との見方が増加

物価高や円安対応で日銀が年内に政策修正を行う可能性

出所:ブルームバーグ・サーベイ

  27、28日に開かれる金融政策決定会合については、9割が現状維持を見込んでいる。「微調整」を1割が予想しており、フォワードガイダンスを引き締め方向に変更するとみている。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の六車治美シニアマーケットエコノミストは、日銀がフォワードガイダンスで利下げバイアスを維持すれば「投機的な円売りが加速しかねない」と指摘する。来週の会合で従来の「現在の長短金利の水準、または、 それを下回る水準で推移することを想定している」を「経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、現在の長短金利の水準を維持することを想定している」に修正するとみている。

  黒田東彦総裁は急速な円安進行に懸念を示す一方、円安が日本経済全体として「プラスという評価は変えたわけではない」としている。調査では、エコノミストの40%が1ドル=130円でも日本経済全体にプラスとみており、プラスではないが24%。円安を阻止するため政府が円買いの市場介入に動く可能性は高いとの見方は16%にとどまり、低いとする回答が81%に達した。

  BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは、日銀と政府は金融政策は為替ではなく、物価目標の実現のためとの認識で一致しているとみられると指摘。政府サイドからすれば過度な円安は望ましくないが、「景気に悪影響を及ぼす可能性があり、財政にも負荷がかかる利上げは今のところはまだ控えてもらいたいというのが本音だろう」とみる。

展望リポート

  来週の会合では、新たな経済・物価情勢の展望(展望リポート)が議論される。複数の関係者によると、展望リポートでは、2022年度の消費者物価(生鮮食品除くコアCPI)の前年比見通しが前回1月時点の1.1%から1%台後半へ大幅に上方修正される可能性が高い。22年度の実質国内総生産(GDP)の見通しは、1月の3.8%から下方修正される見込みだ。

日銀コアCPI見通し1%台後半に上方修正へ、資源高で-関係者

  エコノミストが予想する展望リポートの見通しは、22年度のコアCPIが中央値で1.7%となっているが、23、24年度は1.2%、1.3%と2%の物価安定目標には届かないとみられている。22年度の実質GDPは中央値で2.9%と見込まれている。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、「4月会合で政策修正の可能性はかなり低い。最もハードルが低いと思われる緩和バイアス文言の削除でさえ、景況判断の上方修正との組み合わせで実施されるのが筋だ」との見方を示す。

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