【欧州市況】株下落、成長懸念や戦争でリスク資産敬遠-欧州債下落
Nikos Chrysoloras19日の欧州株は下落。ウクライナでの戦争が世界の成長見通しに影を落としている一方で、米金融当局による大幅な追加利上げに対する警戒や商品供給の抑制につながる新たな問題がリスク志向を減退させた。
イースター(復活祭)の連休明けとなったこの日はストックス欧州600指数が0.8%安。一時は1.5%安まで下げたが、米国株の上昇に連れて下げ幅を縮小した。不動産、メディア株が大きく値下がりした。一方、自動車やエネルギー株は上昇した。
金融政策の引き締め観測がセンチメントを押し下げる中、投資家は政策当局者の発言を注視している。米セントルイス連銀のブラード総裁は18日、連邦公開市場委員会(FOMC)が複数回の0.5ポイント利上げで年内に政策金利を3.5%前後に早急に引き上げる必要があると述べ、0.75ポイントの利上げの可能性も排除しない考えを示した。
セントルイス連銀総裁、必要なら0.75ポイント利上げも選択肢か (1)

欧州債市場ではドイツ債が続落。投資家はインフレ対応よりも経済成長を重視する欧州中央銀行(ECB)の姿勢を受けて、見方を調整している。今週は償還期限が長めの国債入札が多く予定されている。
ドイツ10年債利回りは上昇。2015年以来となる1%に4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満まで近づいた。
英国債も下落。利回り曲線はスティープ化した。10年債利回りは一時、15年以来となる2%に0.1bp内に迫った。
短期金融市場ではイングランド銀行(英中央銀行)による12月までの利上げ幅は計149bpと織り込まれている。14日時点では144bpだった。
4月19日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)
債券 | 直近利回り | 前営業日比 |
---|---|---|
独国債2年物 | 0.05% | +0.01 |
独国債10年物 | 0.91% | +0.07 |
英国債10年物 | 1.97% | +0.08 |
原題:Bunds, Italy Bonds Extend Rout to Second Day; End-of-Day Curves
European Stocks Drop After Easter Lull on Growth Fears, War Woes
(抜粋)