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プーチン氏がロシア企業の外国上場廃止を法制化、富豪には新たな打撃

  • 富豪らは保有企業をNYやロンドンに上場、配当金を外貨で受け取る
  • ロシア企業IPO、かつて年2兆円超の規模-クリミア併合後に激減
Russian President Vladimir Putin.

Russian President Vladimir Putin.

Photographer: Pool Sputnik Kremlin

プーチン大統領は、ロシアの企業が外国株式市場に自由に上場できた時代に幕を下ろした。制裁の対象になっていようがいまいが、同国の富豪は新たな問題に直面することになった。

  プーチン氏は16日、ロシア企業に外国株式市場での上場廃止を義務付ける法改正に署名した。2014年のクリミア併合以来、国内企業には外国株式市場から引き揚げるよう促していたが、強制的な手続きに踏み切った。

  これでロシアトップの富豪、ウラジーミル・ポターニン氏や鉄鋼業で財を成したウラジーミル・リシン氏、アレクセイ・モルダショフ氏らは、事業の保有構造の変更を迫られる可能性がある。富豪らは保有企業をニューヨークやロンドン、フランクフルトなどの市場に上場させ、外貨で配当金を受け取っている。

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ロシアトップの富豪、ウラジーミル・ポターニン氏
Photographer:Chris・J・Ratcliffe/Bloomberg

  オトクルィチエ・ブローカーの調査責任者、アントン・ザトロキン氏は「外国で株式や預託証券を上場した企業の大半やその主要株主は、経済的な自由や西側との経済関係で大きな利益を上げた」と指摘。「30年かかって作り上げたものが破壊され、こうした人々は直接的・間接的な打撃を受ける」と述べた。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、ロシア企業の新規株式公開(IPO)はピーク時の2007年には年間で170億ドル(約2兆1800億円)に上った。だが最近は落ち込み、クリミア併合で国際的な制裁が発動された14年以降は、合計で60億ドルにとどまっている。地政学的なリスクの悪化にロシア企業が海外市場で影響を受けやすいことが示唆される。

  ロシアがウクライナ侵攻を始めた2月24日以来、外国株式市場はロシア企業の預託証券取引を凍結している。国際的な制裁はロシアの富豪や銀行、外貨準備を標的にしているが、同時に同国企業の株式を暴落させた。

  プーチン氏が署名した法改正によると、この法が公表されてから10日以内に外国市場でロシア企業の預託証券は取引が停止される必要がある。ただ、企業が取引継続の許可を要請する場合には、特別な仕組みを認めている。

原題:

Putin Calls Time on Foreign Listings in Fresh Blow to Tycoons(抜粋)

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