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中国の腰重く、スリランカとパキスタン支援-「一帯一路」微調整

  • 混乱する国内政治への介入と受け止められることにためらいも
  • 中国は対外融資を再考、景気減速で大盤振る舞いの意欲低いとの指摘

米国はここ数年、途上国の対中依存を高める「債務外交」を展開しているとして中国を批判してきたが、今回は経済危機に陥っている友好国のスリランカとパキスタンに対する中国の金融支援に向けた動きが鈍い。

  中国は3月下旬にパキスタンが返済した計40億ドル(約5010億円)規模のローンを再実行するとの約束をまだ果たしておらず、25億ドル相当の支援を求めるスリランカの要請にも反応を示していない。

  両国への支援を約束している中国が慎重姿勢を強めている背景には、習近平国家主席が提唱した広域経済圏構想「一帯一路」の微調整と、混乱する国内政治情勢への介入と受け止められることへのためらいがある。不信任案可決でカーン前首相が失職したパキスタンでは新たな首相が選出され、スリランカのラジャパクサ大統領には抗議活動参加者から辞任を求める声が強まっている。

SRI LANKA-POLITICS-ECONOMY-PROTEST
スリランカ大統領府の入り口付近で経済危機に抗議する人々(4月13日)
Source: AFP

  南洋理工大学Sラジャラトナム国際関係学院のシニアフェロー、ラファエロ・パントゥッチ氏は、「中国の銀行は返済見通しが非常に限定的な国への貸し出しが多額に上っていると認識しており、中国はこの数年、対外融資を再考している」と分析。「高水準の支出が必要となる国内の厳しい経済情勢もあり、大盤振る舞いの意欲は低くなっている」と話す。

  中国が主導する開発銀行、アジアインフラ投資銀行(AIIB)の金立群総裁は今月、スリランカのコホナ駐中国大使との会談で、国際通貨基金(IMF)に支援を求めるようスリランカ側に促した。

原題:China Hesitates on Bailing Out Sri Lanka, Pakistan as Debt Soars(抜粋)

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