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EVシフトで半導体さらに貴重に、ホンダは共同開発など中長期の対策

  • 今期も影響残る、足元では必要となる半導体の在庫保有も-三部社長
  • EVは従来の車の2.3倍の半導体必要との見方、電池と並ぶ重要部品

電気自動車(EV)導入を加速するホンダは、電動化に伴いさらに重要性が増す半導体の確保に向け、中長期的な取り組みを始めている。

  ホンダの三部敏宏社長は12日のブルームバーグとのインタビューで、自動車業界で必要なのは汎用半導体だけでなく、画像処理を高速で行う高機能半導体や電力を制御するパワー半導体など、EVやコネクテッドなどの技術領域ごとに異なることから、「それぞれどう確保していくかという戦略を持たなくてはいけない」と指摘した。

  短期的には「必要になるであろう半導体を少しホンダ側でもストックして持つなど、できることはいろいろやっている」という。さらに、さまざまな機能を集積したシステム・オン・チップ(SoC)と呼ばれる半導体を半導体メーカーと共同開発するなど、これまでの「ただ買ってくるという関係」を超えた協力をすることで中長期にわたって安定調達ができる取り組みを進めていると明らかにした。

Honda Motor CEO Toshihiro Mibe Interview
 ホンダの三部社長 (12日・都内)
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  販売する全ての車をEVか燃料電池車(FCV)とする長期目標を掲げるホンダは今週、2030年までに30車種のEVを投入するなどの計画を明らかにした。欧米メーカーを中心に自動車各社はEVシフトを加速しており、基幹部品である電池に加え、内燃機関車に比べ約2.3倍の搭載が必要ともされる半導体は今後その重要性がさらに増すとみられる。

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  近年の世界的な半導体不足で自動車各社が生産調整を余儀なくされており、クルマ作りで欠かせない部品との認識が進んでいる。ホンダも昨年11月、前期(22年3月期)の販売台数計画を420万台に従来予想の485万台から下方修正した。国内工場の今月の稼働率引き下げを発表するなど、その影響は続いている。

  三部社長は「現時点で言っても、今期も少なくとも前半部分は半導体影響を受ける」との見通しを示した。半導体がなければ車の生産ができないため、同問題は最優先事項で、ホンダとして「打てる手は全部打っている」と説明した。

  しかし、半導体不足の影響が想定よりもさらに長期化する懸念は残る。三部社長は、これまで示してきた半導体不足の解消見通しは、「結局その時期になると、やっぱり足りない」となってきた経緯があるとし、同問題が年度後半まで続く可能性はあるとの考えを示した。

  三部社長は、半導体不足による減産を織り込んだ今期の生産・販売計画については決算発表時に明らかにすると述べるにとどめた。半導体不足の影響が「何万台か何十万台か分からないが、ある程度マイナスを入れた形で今期のビジネスを形成するということになる」という。

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