コンテンツにスキップする

米国債購入、日本勢は新年度後も見送りか-欧州債選好とMUFG

更新日時
  • 不安定なトレーディング環境と為替のヘッジコスト高騰が大きく影響
  • 欧州国債やより高利回りのモーゲージ債、米国のクレジットを選好か

米国債はこの時期、日本の投資家が通常購入に動き季節的な資金フローが見られるが、不安定なトレーディング環境と為替のヘッジコスト高騰を考えると、今年は資金の流入が細る可能性がある。MUFGセキュリティーズアメリカの米マクロ戦略責任者ジョージ・ゴンキャルベス氏が指摘した。

  米国債の利回りは今年最初の数カ月で著しく上昇した。4月に日本の新年度が始まれば日本勢の買いが果たす大きな役割を反映し、過去には利回り急上昇の後、値固め局面が訪れていた。

  昨年も1-3月(第1四半期)に荒れた展開となった後、4月に入ると日本の買い手が戻った。一部投資家は保有する外貨建て資産のヘッジを行っていないが、今年は為替ヘッジコスト高騰が購入見送りにつながりかねない。

  ブルームバーグ米国債指数に基づく今年これまでのトータルリターンは既にマイナス7.7%に悪化。年間リターンがこれまで最悪だったのは、2009年のマイナス3.6%だった。

  予想される一連の米利上げに伴い、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標が23年半ばに3%を上回る見通しを市場が織り込む中で、米国債利回りは急伸した。5月の連邦公開市場委員会(FOMC)では保有資産を圧縮する量的引き締め(QT)開始の決定が見込まれ、米国債への売り圧力が強まった。

 

Japanese investors have offloaded U.S. debt at the fastest pace since 2020
 
 

  利回り安定の兆しがほとんど見られない状況で、米国債市場は日本の投資家から目立って敬遠されている。

  ゴンキャルベス氏は「新年度の始まりに当たり、日本勢が米債の取るに足りない買い手になるかどうかは分からない。過去のパターンから判断すると、特定の資産クラスが安くなり、転換点形成の可能性を伴う安定の兆候が同時に表れる場合、日本からの資金フローは通常増加する」との見解を示した。

  同氏は「多くの日本の顧客は、競合する債券市場商品を比較する際にFXヘッジコストを考慮に入れる」と説明。日本からの買いのフローは、欧州の国債やより高利回りのモーゲージ債、米社債を選好する可能性が高いと付け加えた。

Japanese investors have offloaded U.S. debt at the fastest pace since 2020
 
 

 

原題:

Japanese Buyers May Defer Treasury Buying This Year, MUFG Says(抜粋)

(分析の詳細を追加して更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE