日本株は大幅続落、止まらない金利上昇を嫌気-電機など成長銘柄売り
田端桂子
更新日時

An employee works at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan
Photographer: Toru Hanai/Bloomberg東京株式相場は大幅に続落。日経平均株価の下げ幅は一時500円を超えた。主要国の金利が一段と上昇し、将来収益で評価して割高感の出るグロース(成長)株から資金が流出した。米10年債利回りは連日水準を切り上げ、2019年3月以来初めて2.75%を超えた。時間外取引では一時2.83%に上昇し、電機や機械、医薬品といったバリュエーションの高い銘柄が値を下げた。
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市場関係者の見方
第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミスト
- 金利が上昇し、バリュエーションの高い銘柄に売りが出た。電機や機械株には高水準な受注のピークアウトの懸念もある
- 米消費者物価指数の発表を日本時間で今夜に控え、インフレ加速に伴う米金融引き締め政策への警戒が高まった。
- 現在の物価レベルでは急速な利上げが必要で、5~7月の3カ月連続で50bp利上げすると想定できる。原油高は落ち着いてきたが、他の商品の供給関連は改善しておらず、米連邦準備理事会(FRB)が引き締めの手を緩めるとは考えられない
東証33業種
下落率上位 | 海運、機械、精密機器、電機、医薬品、鉱業、金属製品 |
上昇率上位 | 空運、情報・通信、保険、その他金融 |
背景
- 米国債利回り急上昇で10年債2.75%に-世界に波紋、ドルは130円にも
- 11日のニューヨーク原油先物は4%安の1バレル=94.29ドルと大幅反落-中国の新型コロナウイルスの感染拡大による需要懸念
- ドル・円相場は1ドル=125円台半ばで推移、前日の日本株終値時点は125円ちょうど
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