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アマゾンのドローン配送、10年経過で離陸まだ-試験で墜落、安全懸念

  • 6月の試験で複数の安全機能が作動せず、制御不能で小規模火災
  • 今年1万2000回の試験飛行目標も2月下旬の完了200回弱-昨年未達

米アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベゾス氏は約10年前、米CBSの番組「60ミニッツ」に出演し、注文から30分以内に顧客に配送するドローンで空を埋め尽くす計画を向こう5年程度で達成すると語った。しかし、20億ドル(約2500億円)余りを費やした今も実現にこぎ着けていない。

  ブルームバーグが確認した内部文書と政府報告書、現職および元従業員13人へのインタビューによると、世界で1000人を超える担当チームを編成したアマゾンだが、技術的な課題や担当者の辞職、安全への懸念が重なり計画実現に苦戦している。6月の試験飛行では、複数の安全機能が作動しなかったため、ドローンは制御不能となり墜落。小規模火災を引き起こし、米規制当局は同社ドローンの耐空性を疑問視した。

  アマゾンの広報担当者、アブ・ザミット氏は電子メールで「厳格な試験飛行でこのような出来事が発生するのは想定済みで、一つ一つの飛行から学んだことを安全性向上につなげている。飛行の結果、負傷したり危害を加えられたりした人物はいない。試験は適用される全ての規制を順守して行っている」と述べた。米連邦航空局(FAA)はコメントを控えた。

  内部文書によると、昨年目標としていた2500回の試験飛行は未達に終わった。今年は1万2000回とさらに高い目標を設定したが、2月下旬時点での完了は200回にも満たない。それでも、自律飛行の能力を証明するために欠かせないステップとして、人間の監視の目が届かない場所での試験飛行開始も目指しているという。

Amazon re:MARS - Prime Air Drone
アマゾン「プライムエア」のドローン
Photographer: Jordan Stead/Amazon

  FAAがドローン利用の商業配送を承認するのはまだ何年も先だが、安全上の重大リスクをもたらさない限り、人口密度が比較的高い地域での試験飛行を企業に認めるようになっている。薬やスナック菓子、ベビー用品など一部の製品を30分でドローンが届ける方式は標準になると見込まれ、人間のドライバーを置き換えるドローン配送はオンライン小売業者にとって魅力的で、アマゾンはアルファベット傘下のウイングやウォルマートなどとの競争にもさらされている。

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Amazon Drone Delivery Program Is Hit by Crashes, Safety Concerns(抜粋)

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