ロシアの国債発行、国内外で年内停止-財務相をイズベスチヤ引用
Kira Zavyalova-
われわれは今年国内市場や国外市場に調達に行く予定はない
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「借り入れコストの果てしない上昇が予想され意味がない」と発言
ロシア政府は借り入れコスト急騰を理由に年内の国債入札を停止し、国内外で発行を取りやめる。ロシアのシルアノフ財務相の発言を引用し、同国紙イズベスチヤが報じた。
シルアノフ財務相は同紙に対し、「われわれは今年国内市場や国外市場に行く予定はない。借り入れコストの果てしない上昇が予想され意味がない」と語った。
米国と同盟国による厳しい金融・経済制裁の下で、ロシア財務省が一部ドル建てソブリン債の支払いをルーブルで行ったことを受け、先週のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ロシア国債の保証コストが急上昇し、1年以内にデフォルト(債務不履行)に陥る99%の確率が織り込まれた。
ロシア財務省のデータによれば、今年これまでのルーブル建て国債(OFZ)の発行額は1280億ルーブル(約1994億円)。当初の計画では1-3月(第1四半期)に7000億ルーブルの発行を予定していた。
アベニュー・アセット・マネジメントの債券責任者カール・ウォン氏は「ロシアが債券を発行しないことを選択するかどうかの問題ではなく、可能かどうかという問題だ。現状では、いかなる新規発行にも市場は全く存在しない」と指摘した。

一方、バンク・オブ・シンガポールの債券責任者トッド・シューベルト氏は、ウクライナ侵攻が始まった時点でロシアの財政状況は、かなりの外貨準備と低レバレッジのおかげで良好な状態だったと分析。「健全な財政状況と炭化水素輸出でなお相当な収入を得る能力を考え合わせると、予見できる将来について公債市場へのアクセスを控える柔軟性が政府に与えられる」との見解を示した。
原題:Russia to Halt Bond Sales for This Year as Interest Costs Surge、Russia to Halt Bond Issuance for Rest of 2022, Siluanov Says、*RUSSIA WON’T ISSUE LOCAL OR FOREIGN DEBT IN 2022: SILUANOV (抜粋)