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ウクライナ侵攻でもECB12月利上げ開始、QE7月終了か-最新調査

  • 中銀預金金利は約9年ぶりに来年3月時点でゼロに戻ると見込まれる
  • 年末までに金利がゼロに達する急ピッチな経路を市場は織り込む

欧州中央銀行(ECB)は、ウクライナの戦争がユーロ圏の経済成長に及ぼす脅威に目をつぶり、資産購入による量的緩和(QE)を今夏で終了する一方、12月に過去10年余りで最初の利上げに動く準備を整える見通しだ。最新の調査に回答したエコノミストらが予想した。

  ユーロ圏のインフレ率はECBの物価目標(2%)の既に4倍近いペースに加速し、ロシアのウクライナ侵攻の影響でさらに拍車が掛かる状況にある。調査結果によれば、純資産購入は7月に終了し、中銀預金金利(現行マイナス0.5%)は約9年ぶりに来年3月時点でゼロに戻ると見込まれる。

  ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーも、12月の利上げ開始後に政策金利が漸進的に引き上げられるとみているが、中銀預金金利が年末までにゼロに達するより急ピッチな経路を市場は織り込む。

Rate Path

Economists see liftoff in December before negative rates end in March

Source: Bloomberg survey of economists conducted April 1-6

  ラガルドECB総裁が年初に示唆した政策正常化加速の道筋は大きく変わっていないが、経済情勢が急変した。ウクライナ侵攻はリセッション(景気後退)不安を高め、欧州各国がロシア産エネルギーの禁輸に踏み込めば生産に深刻な打撃が生じ、記録的な物価高騰をさらにあおりかねない。

Risks to Outlook

Fallout from war in Ukraine seen as biggest threat to euro-area economy

Source: Bloomberg survey of economists conducted April 1-6

Note: Economists were asked to weigh risks from 1=no risk to 5=significant risk. Chart shows indexed assessment

  ECBの政策委員会メンバーのうち、ナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁とのクノット・オランダ中銀総裁は早ければ9月の利上げ開始が想定できるとしており、ベルギーとスロベニア、オーストリアの中銀総裁は年内2回の利上げを支持する。

  しかしその一方で、ギリシャ銀行(中銀)のストゥルナラス総裁は「金利という武器」を行使するに当たり細心の注意を促し、イタリア銀行(中銀)のビスコ総裁は見通しの深刻な悪化を警戒。ECBのチーフエコノミスト、レーン理事はどちらの方向の政策変更にも備えるべきだと主張する。

  INGのグローバルマクロ・チーフエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏(フランクフルト在勤)は、9月に0.25ポイントの幅で利上げを開始するケースを基本シナリオとしているが、物価高騰の長期化が「ECBを大いに怖がらせる」結果、0.5ポイントの利上げもあり得るのではないかと考えている。

What Bloomberg Economics Says...

“The hawkish contingent at the ECB doesn’t seem to have had its views swayed by the war in Ukraine and currently holds the upper hand [...] Our view is that the first hike will be in December, although the risks are skewed toward an earlier move.”

--David Powell, senior euro-area economist. Click here for the full report

 

Tapering QE

Bond-buying seen ending in July, paving way for rate hike(s) this year

Source: Bloomberg survey of economists conducted April 1-6

 

原題:War in Ukraine Unlikely to Deter ECB from December Rate Hike(抜粋)

 

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