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【日本株週間展望】じり高、見直し買い-米金融引き締め警戒売り一巡

4月2週(11ー15日)の日本株はじり高になる見通し。前週は大幅安となり、米金融政策の引き締めペースが加速する悪影響を織り込む動きになった。相場水準が切り下がり、企業業績に照らして株価を割安とみた投資家の見直し買いが徐々に入りそうだ。

  米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言や3月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を受け、急速な引き締め政策が景気や株式市場にマイナスの影響を及ぼすと不安が広がった。ただ金融政策の方針が示されたため不透明感は薄まった。4月1週のTOPIXは週間で2.4%安と続落し、あく抜け感が出やすい。

  米経済指標でインフレ下の景気に底堅さを確認すれば米金融引き締めを乗り越えられると買い安心感が生まれる。米商務省が14日に発表する3月の小売売上高はブルームバーグが集計したエコノミスト予想の中央値が前月比0.5%増と前月の0.3%増から上向く見込みだ。

  半面、米労働省が12日に発表する3月の米消費者物価は市場予想が前年同月比8.4%上昇。原油などの急騰に伴い、40年ぶりの大きさになった2月の7.9%を超える伸びになる見通し。株式市場はインフレ加速の織り込みが進んでいるが、想定以上の伸びになると懸念した売りが株式相場の上値を抑える。

  欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表する14日にも注意が必要だ。ユーロ圏のインフレ率は3月も過去最高を更新した。ラガルド総裁は金利調整は緩やかに行う考えを示していたが、市場では9月以降の利上げ予想が出ている。14日の記者会見で物価高騰への対応策を強める姿勢などを示せば波乱要因になる。

続落
 
 

《市場関係者の見方》

三井住友DSアセットマネジメントの石山仁チーフストラテジスト

  主要な企業決算の発表を控えてリスクを取る動きにはなりにくいものの、小じっかりとした値動きになりそうだ。国内企業は足元の業績も堅調で、外国為替の円安も収益を押し上げる。半面、欧米金融政策のタカ派化が日本の金利も上昇しやすい環境にしているのはリスクだ。欧州の物価上昇によるECBのタカ派化は市場でも話題になっており、ラガルド氏の発言には注目だ。ECBの利上げ開始予想は従来の10-12月から、7-9月に前倒しになりつつある。

丸三証券の柏原延行常務執行役員

  ボラティリティー(変動性)が低下する中でボックス圏で推移しそうだ。株式市場は米FRBのタカ派姿勢にもかかわらず、売り圧力は限定的。景気に対するFRBの強気予想をも考慮しているからだ。ただタカ派姿勢を完全に織り込んだとまでは言いづらい。CPIの結果に株価は振り回されるのではないか。1-3月期の米企業決算は経済再開や需要の強さから堅調が予想される半面、ロシア関連の特別損失が発生する可能性はあり注意が必要だ。

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