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【ウクライナ】ロシア産石炭の禁輸でEU合意-国連人権理からロ追放

更新日時
  • ウクライナの戦争長期化の恐れとNATO事務総長ら警告
  • 独情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道

欧州連合(EU)加盟国は7日に大使級会合を開き、ロシア産石炭の輸入禁止で合意した。ウクライナのキーウ(キエフ)近郊ブチャでの民間人殺害を受け、EUは石炭禁輸を柱とする対ロシア制裁第5弾を実施する。EUによるエネルギー分野での対ロシア制裁は初めて。

  北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と米国のミリー統合参謀本部議長はそれぞれ、ウクライナの戦争は長期化する恐れがあると警告した。ウクライナのクレバ外相はNATO加盟国に武器の追加供与を急ぐよう求めた。

  国連総会は7日の緊急特別会合で、国連人権理事会におけるロシアの理事国資格を停止する決議を賛成多数で採択した。資格停止案はウクライナでの残虐行為を理由に提起されたが、棄権した国も多数あった。

国連、ロシアの人権理事国資格を停止-賛成多数も反対・棄権が82カ国

  ウクライナは6日に新たな合意文書案をロシア側に提示したと、ロシアのラブロフ外相が7日、明らかにした。同相によれば、ウクライナは両国首脳がクリミアとドンバス地方の地位を協議することを提案したが、ロシアはこれを受け入れ難いとみている。

  ウクライナ軍はロシアの部隊がウクライナ東部への新たな攻撃を準備していると明らかにした。

  ドイツの情報機関はロシア兵がキーウ近郊で民間人殺害について話し合う無線通信を傍受した。独誌シュピーゲルが7日報じた。ロシア軍がウクライナで残虐行為に及んだことを示唆する新たな証拠となる可能性がある。ロシアは残虐行為を否定している。

ドイツ情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道

コラムとQuickTake

  ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。

EU加盟国、ロシア産石炭禁輸で合意

  EU加盟国は7日の大使級会合で、ロシア産石炭の輸入禁止で合意した。キーウ近郊ブチャでの民間人殺害を受け、EUは石炭禁輸を柱とする対ロシア制裁第5弾を実施する。EUによるエネルギー分野での対ロシア制裁は初めて。フランスによると、ロシアで製造されたトラックと船舶の大半を対象とした輸入禁止も盛り込まれた。

国連、ロシアの人権理事国資格を停止-賛成多数も反対・棄権が82カ国

  国連総会は7日の緊急特別会合で、国連人権理事会におけるロシアの理事国資格を停止する決議を賛成多数で採択した。資格停止案はウクライナでの残虐行為を理由に提起されたが、棄権した国も多数あった。

  決議案への支持は93カ国、反対は24カ国だった。国連人権理事会の理事国資格停止は、カダフィ政権末期のリビアに対して2011年に決議されて以来となる。

対ロ制裁に「タブーない」-欧州委ベステアー上級副委員長

  EUの行政執行機関、欧州委員会のベステアー上級副委員長(競争政策担当)はEUの対ロシア制裁について、「タブーはなく、あらゆることが検討されている」と述べた上で、制裁強化を続けるべきだとの考えを示した。ブルームバーグテレビジョンの番組「バランス・オブ・パワー・ウィズ・デービッド・ウェスティン」で語った。

ウクライナの戦争は長引く-米統合参謀本部議長

  ミリー米統合参謀本部議長は米上院軍事委員会で、ウクライナの戦争は長引く見通しであり、外交による解決は当面難しいと述べた。

NATO事務総長、ウクライナの戦争は数年続く可能性

  NATOのストルテンベルグ事務総長はウクライナの戦争は数年間続く可能性があるとの見方を示した。同氏はブリュッセルでのNATO外相会合後に記者団に、NATO外相はウクライナ支援拡充で合意したと説明した。

米議会、ロシアとの正常な貿易関係を断つ法案可決-大統領に送付

  米議会は7日、ロシア、ベラルーシ両国との正常な貿易関係を打ち切る法案を可決した。ホワイトハウスも支持している同法案は、署名のためバイデン大統領に送付される。

米議会、ロシアとの正常な貿易関係を断つ法案可決-大統領に送付 (1)

G7首脳が共同声明、ロシア産石炭禁輸へ-石油は依存低減を加速  

  主要7カ国(G7)首脳は7日、ロシアのウクライナ侵攻への対応として、エネルギー分野を含むロシア経済の主要分野への新規投資を禁止するとの共同声明を発表した。ロシアからの石炭輸入の禁止や段階的縮小を進めるとともに、ロシア産の石油への依存を低減する取り組みも加速すると表明した。

G7首脳が共同声明、ロシア産石炭禁輸へ-石油は依存低減を加速

ドイツ情報機関、ブチャでの民間人殺害巡るロシア兵の会話傍受-報道

  ロシア兵がキーウ近郊で民間人殺害について話し合う無線通信をドイツの情報機関が傍受したと、同国誌シュピーゲルが7日報じた。ロシア軍がウクライナで残虐行為に及んだことを示唆する新たな証拠となる可能性がある。

  同誌によれば、ドイツ当局者は今回傍受した内容について、キーフ近郊のブチャでの民間人殺害が一部のならず者兵士によるものではなく、恐怖をあおるための意図的な戦略の一環だった可能性があることを示唆していると語った。同当局者は6日にこの情報を議会に伝えたという。

石油備蓄1500万バレルを追加放出へ、IEA割当量の1.5倍-首相

  岸田文雄首相は7日、石油備蓄1500万バレルを追加で放出することを明らかにした。国際エネルギー機関(IEA)の割当量の1.5倍に当たるという。

石油備蓄1500万バレルを追加放出へ、IEA割当量の1.5倍-首相 (1)

米商務省、ロシア航空会社3社への部品・サービス提供禁止を命令

  米商務省は7日、ロシアの航空会社3社に航空機部品や機体へのサービスの提供を禁止する命令を発した。米国の対ロシア制裁の一環で、これら航空会社の運航を難しくする狙いがある。

米商務省、ロシア航空会社3社への部品・サービス提供禁止を命令

オーストリア、ロシアの外交官4人を追放

  オーストリア外務省は7日、違法な活動をしていたとしてロシアの外交官4人を追放したと発表した。オーストリアに駐在しているロシアの外交官は約300人。

ウクライナ外相、ドイツの武器供給は遅過ぎる

  NATO外相会議に参加するためブリュッセル入りしたウクライナのクレバ外相は、武器の追加供給を巡るドイツの決定が遅過ぎると指摘した。「ベルリンには時間があるが、キーウ(キエフ)に時間がない」と述べ、ドイツは数週間前にウクライナへの武器供給合意という「革命的」な一歩を踏み出したが、ドイツの力を踏まえれば「もっとできるのは明らかだ」と主張。7日のNATO会議で自身にとっての議題は「3つだけだ。その3つとは武器と武器、武器だ」と語った。

中ロの原油・石炭取引、人民元建て決済で進行-今月以降に中国に到着  

  中国企業が人民元で代金を支払ったロシア産の石炭と石油が中国に流入しようとしている。ロシアのウクライナ侵攻を受け、国際社会が対ロシア制裁を強化する一方で、中ロ両国はエネルギー商品の取引継続を図っている。中国のコンサルティング会社、汾渭エネルギー・インフォメーション・サービスによれば、幾つかの中国企業が3月に人民元で購入したロシア産石炭は4月中に中国に到着する。米欧がロシアに制裁を科し、国際金融システムからロシアの銀行数行を排除して以降、元建て決済を通じた初のロシアからの商品輸入になる。

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サハリン1のソコール原油、5月積み完売-日本にも輸出と関係者

  ロシアの極東サハリンでの石油・天然ガス開発合弁事業「サハリン1」で産出されるソコール原油は、5月積みが完売した。ウクライナに侵攻したロシアに対し、欧米諸国は制裁強化に動くが、同国産原油の買い手の存在を示す。

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ロシアは西側がデフォルト回避ルート閉ざしていると認識-ベドモスチ

  ロシアが外貨建て債務をデフォルト(債務不履行)したと「非友好」国の投資家が捉えていることについて、ロシア政府は今や基本シナリオだと認識していると、ロシア紙ベドモスチが内閣に近い匿名の関係者3人を引用して報じた。

米が外銀と機密情報を共有、サイバー攻撃防御で-報道

  米連邦当局は対ロシアへの経済制裁への報復として予想されるサイバー攻撃に対する防御策を強化するため、機密情報を外銀と共有していると英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が関係者の話として報じた。

英国、ウクライナに装甲車供与も-タイムズ

  英国はウクライナに装甲車を供与する計画を策定している。英紙タイムズが情報源を明示せずに報じた。防護警備車両マスティフなどが候補だという。また対戦車・対空ミサイルを含む追加軍事支援が数日中に発表される見通しだとした。

英国、装甲車をウクライナに供与へ-タイムズ紙

イエレン財務長官、米国はG20に出席せず-ロシアが排除されない限り

  イエレン米財務長官は6日、ロシアの出席が認められている今年の20カ国・地域(G20)の会合に米当局者は参加しないと述べた。

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原題:Ukraine Update: EU Bans Russian Coal Imports in First Energy HitUkraine Update: Kuleba Weapons Plea; Russian Joblessness RisingUkraine Update: UN to Vote on Dropping Russia From Rights Body(抜粋)

 

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